2014年3月29日土曜日

閑話 その百二十三




 去年の秋深い一日、S、Nと飽きもせずに高取山へ出掛けた。高校同期生のKwとOtも一緒だった。二人は女性だ。数日前に妻に言った。
私「今度の山は、同期の女の子が二人来るよ」
妻「(笑)女の子はないでしょう。あなたとおない歳なんだから」
 言われればそうで有る。でも不思議なもので、あたしの中では未だに女の子なのだ。Kwとは何回か山に行って居るが、Otとは卒業以来だ。詰まり、四十八年ぶりって訳だ。秦野駅で、お互いに名乗り合っちまった。ハッハッハ、確かに女の子はなしだ。お互い様なんだよね♪
 其れは良い、当たり前の話だ。問題はSの事だ。あの、憎たらしい程頑丈で、こいつは人かと疑う程の男が、三つも病気を続けたら参るのだ。
 地図上一時間だから、一時間半位の登りで難度も立ち止まる。Sをトップにたて、あたしはラストの位置に着く。Sのペースで歩いて貰う為だ。
 心房細動が有ると言う。それじゃあ息が切れる訳だ。登りは辛いが下りは大丈夫、と言うので予定通り鶴巻温泉へ向かう。
 うん、下りは問題無さそうだ。スタスタ下って居る。無事に温泉に入り、何時もの蕎麦屋で一杯やる。
S「医者が酒は構わないってさ」
K「飲んでも大丈夫なの?」
S「ああ、何でも無いよ。多分Kより確りしてるさ」
 下りと酒はOKな訳だ。
S「大塚、山下りを計画してよ」
私「下りばかりは無理だが、考えよう」
 一時間はゆっくりと登って貰い、下りをメインとするルートを造れば良いのだ。任せて貰いましょう。
 誰でも歳とともに故障を抱える。だが、喧嘩ばかりして居た憎たらしいSが故障を抱えると、やけに寂しい。
 何、嘆くこたあない、山下りをすれば良いのさ。難しい課題だがクリアーしましょう。

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

下りだけの山行という難しい課題をクリアする方法、、、KENZABUROUさんヘリコプター操縦を習い始めるということでしょうか??? 
でも、いつまでも仲良しが近くに居ていいですね! 心房細動を薬で治療しているのなら、かえって適度の運動は、体に良いはずです。理想的な体重にしてからの話ですが。

kenzaburou さんのコメント...

あたしがヘリを操縦すれば、大惨事が出来するだけでしょう(涙)。
そうですか、適度の運動は良いんですか。安心しました、有り難うございます。
ヘリ以外の方法を、何とか考えます!