2013年7月4日木曜日

登山者詰め込み その四




 最近の宿は、半個室になって居る様だ。あんまり泊まってないので、確信は持てないけど、宝剣山荘、白馬山荘、種池山荘、馬の背ヒュッテもそうだった。
 塔の尊仏山荘も、昔は大広間に詰め込まれたが、今じゃ半個室で有る。あ、半個室とは、詰めて六、七人位の部屋が幾つも有る事なのだ。尤も、小さな小屋は分けられないので、一部屋で終わりと言うのが決まりだ。
 種池山荘は、積雪期に横にテントを張った事は何度か有ったが(勿論小屋は閉まって居る)、初めて泊まったのは十五年程前になる。秋の爺ヶ岳へ妻を連れて行ったので、テントじゃ可哀そうなので、小屋泊まりにしたのだ。
 身体も染まりそうな見事な黄葉の中を登って来て玄関に入ると、石油ストーブが燃えて居る。土間では無くてロビーは洒落ており、旅館に入った様だった。既に此処で、古いタイプの小屋しか知らない私は驚いた。
 我々は自炊だったが、食堂を覗いて又驚いた。汚い小屋の食堂しか知らない旧弊な私には、ホテルのレストランの様に感じられたのだ(恥)。それも、広大な展望付きのだ!
 う~ん、知らぬ間に世の中が変わって居たんだなあ。汗臭い若者が、ギューギュー詰合わせて定番のカレーをぱくつくなんて、もう無い。ターゲットは、明らかに中高年って訳です。当然出される食事も、地上の宿と遜色無い。従って覗いても詰まらないとは前述。
 其の点馬の背ヒュッテは、南アルプス北部とは言っても、昔の小屋の雰囲気が有った。真夏にも残雪の有る道を登って行ったのだ。千丈岳ですなあ。当たり前だけど、ランプでは無かった。ランプだったら昔の儘、あ、広間じゃないので、矢張り今風だ。
 槍の肩の小屋も近代的だった。人気の宿だろうから当然でしょう。ストーブはゴーゴー燃えて、衣類の乾燥室迄完備して居る。但し、自炊の棟はストーブも無く、とてもさっぶーいのだ。此の泣き言も前述だったかな?
 (登山者詰め込み その五へ続く)

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