2012年10月8日月曜日

閑話 その八十八






 鶴巻温泉駅から1.1Km登ると、吾妻山に至る。秦野から来ると、弘法山を経て来る低い稜線の、最後の小ピークになる。駅からの標高差は100m位だろう。
 写真通りの里山で有る。吾妻山の謂れは下の写真の通りだ。小さいだろうから、クリックして拡大すれば、読めるでしょう。




 十月始めにしては暑い日に、高取山から善波峠に出た。山に取り付く迄の里道で照らされて、びしょびしょになった。コスモスが咲いて居るってえのにさあ。
 あたしより一寸と先輩の女性が、何やら探して採って居る。
私「何を採ってます?」
女性「ドングリのハカマなの、ほら」
私「ほう、細工でもすんですか」
女性「ええ。此処いらのが一番形が良いの」
 で、実は小動物の為に採らずにおくそうだ。色々な人が、様々な目的、楽しみで山に来る。其れを聞いて喜ぶ、あたしが様な奴も居る。
 暑い日だったが、秋には違い無い。高取山では、一人か二人に会えば上等だったが、此の日は、善波峠迄で七人と出会った、新記録で有る。善波峠からはメインルートなので、人が一杯。皆さん、秋の軽ハイクを楽しんで居るのだ。実に良い趣味で有る。




  で、吾妻山。看板の説明通り、ヤマトタケルノミコトがオトタチバナノヒメを偲んで、「吾妻、はや(わが妻よ)」と三度嘆いた場所だ。確かに相模湾も見える。木がじゃましなければ、三浦半島も見えるだろう。
 処が、日本書紀では上信国境の鳥居峠が其の場所だとなって居る。福島にも吾妻山が有り、ヤマトタケルの地だと言う。外にも幾つか吾妻山や吾妻神社が有るらしい。現に神奈川県にも、二ノ宮に吾妻神社が有るのだ。
 あたしは何処でも良いと思う。大体、ヤマトタケル自体が、数人の業績を一人に凝縮して表現された、との説も有る程なのだ。
 古代の神話で有る。ヤマトタケルノミコトが、身代わりになられたお妃を偲ばれた所、と思うだけで、あたしは古代の大和に思いを馳せるのです。

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

どんぐりのハカマだけ、集めている方、、、実は野生動物のために残していかれるとは、素敵な方ですね。
そうですか、、、ヤマトタケルノミコトは、神様だから、そんなにあちこちに出没していたのですね。

kenzaburou さんのコメント...

ええ、あたしもそう言う話を聞くと、嬉しくなってしまうのです。

神出鬼没です。