石川県と言えば九谷焼、とはあたしの勝手な思い込みで、珠洲焼きとか大樋焼きとか、色々有るのは流石加賀百万石、幕府をはばかり、武を棄て文に生きるとの強烈なメッセイジを発信した訳ですなあ。あ、珠洲焼は古窯でしたので、前田家とは関係無いのでした。
大体からして間違えて居るのは、石川県と言えば兼六園や近江町市場や片町や能登を思い浮かべるのが、世の常で有ろう。あたしゃあ相当間違えた人間だ。
行きました、寺井へ、小松からバスに乗ってはるばると。寺井が九谷焼の本拠地なので有る。勿論僻地、バスなんざ一日に何本有る事やら。
資料館も有れば卸売り団地も有る。次のバス迄時間はたっぷり有るのが、良いのか悪いのか。此の際は良かったんだけどね。
徳田八十吉で代表される現代九谷も大好きだが、どちらかと言えば、吉田屋風の古九谷柄が好きだ。何、人間が古くなっちまったから古い柄が好きなのさ。
もっとも、彼の(かの)廬山人が古九谷を絶賛して、世界に通用する日本の焼き物だと保証して居たそうだから、矢張り良いもんなんだろう。あたしも棄てたもんではないんじゃないかと思ったりして……。
九谷三色で埋め尽くし、偉くモダンなデザインと色彩で創り出す古九谷の世界は、圧倒的で有る。
古九谷は有田で焼かれたと言う説も出て居るが、あたしにはどうでも良い。古九谷は古九谷で、産地が金沢でも有田でも構わない。唯、有田に古九谷は無いので、石川県に行くしか無いと言う話だ。
寺井では徳田八十吉風の徳利を購入したが、玄関に飾って置いたので、落ちて割れた、う、う、……割れるのが焼き物の定め。
枯れるが故に花は美しい。
写真は片町で買った徳利です(安物失礼)。
2011年12月21日水曜日
柄でも無い事 その三十三
登録:
コメントの投稿 (Atom)
2 件のコメント:
写真。きれいな徳利ですね。色合いが素晴らしく、椿の花の色つけが斬新で、目を奪われます。古九谷焼というのですか。久谷というと、細かいひび割れのような模様の入った焼き物のことだと思っていました。
はい、此の色合いが古九谷です。
ひび割れ(貫入と言います)は、唐津や萩が得意です。
コメントを投稿