2011年6月19日日曜日

休題 その六十七


 ダニー・ボイルとは気が合わない、と何処かに書いた。相手には痛くも痒くも無いのは先刻ご承知の上でだ。
 反りが合う合わないと言うのは、感覚の問
題なので、良し悪しとは無関係で有る。
 其の気の合わないダニー・ボイルの作品を
朝っぱらから観に行って来たのだが、題材に引かれて行ったので、題名は「127時間」。
 ご承知の方が多い(此処に来る人が少ないんだから、多いは間違いでした)だろけど、
実話を元にした作品で、渓谷で落下して来た岩に腕をはさまれ、脱出不能になった男が、自ら腕を切り落とし、生還すると言う、半ドキュメンタリーだ。
 因みに、其の渓谷は、「明日に向かって撃て」のモデルになった二人組のギャングの策
源地だったそうで、アメリカも広い様で狭いなあ。
 身につまされて、其れもとことん身につまされて、全く人事(ひとごと)では無い映画
になっちまって、仕舞いには泣けて来た。
 あたしだって、一つ間違えてれば、似た様
な状況になって居たかも知れないんだから。春は人の居ない雪山、ま、最近はYと一緒だから良いけど、昔は単独だった。沢はマイナーな、誰も入りっこ無いとこを好むので、其処で足でも折れば、ハイ、其れまでよ~。
 鋭利な刃物でも有ったのだろうと思って居
たら、全然切れない中国製のナイフ。其れを使って腕を切り落とすシーンは、目を背けて仕舞った。
 あ、骨は体重を利用して折って置く。切れ
っこ無いから。ネタバレ?此の位は良いでしょう。其の位分かって居たって、全く映画の面白さを損なう事は無い。
 あたしが山登りが趣味で無ければ、泣く程
では無いかも知れない。でも、手に汗握り、矢張り身につまされるだろう。
 山に行く時は行き先を書き残す、と決めた。

4 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

はい、これからは、行き先、行程表、泊まり先、休憩先も しっかり 書き残して出かけてください。
わたしもこの映画 すごく緊張して 自分のことのように見ていて、じっとり汗をかいていました。この方、いまも山岳ガイドとして活躍していて、立派な人ですね。

kenzaburou さんのコメント...

すっごーく不精なもんで、今までは「山に行く、丹沢だ」、とか、「南アルプスだ」、だけだったのですけれど、今後は丹沢の何処、南アルプスの何処を、書いておきます。口頭だと妻が忘れるに決まってるので。
帰って来なければ、山仲間に見せれば一発であたしの行動が分かるでしょう。

映画の彼も、どんなに後悔した事か。

悪戯っ子(デラシネ) さんのコメント...

山では携帯電話も使えない場所だらけだとすれば秋葉に行って違法な無線機(受信のみだと合法で警察や消防などを傍受できる。違法なのは送信も出来るもの)を買い求めておくといいでしょう。
海ではハムなどは役に立たないので海上無線でSOSを出せば即、海上保安庁がレスキューに来てくれます。もっと良いのは米軍に通じる無線機。ジェットヘリが出動するかもしれません。

kenzaburou さんのコメント...

悪戯っ子さん

衛星携帯がベストの様です。
どっちせよ、あたしは持たないけど。