2010年1月17日日曜日

柄でも無い事 その十

FH000001

 

 看板に偽り有り、「柄通りの話」になっちまうのでご勘弁。
 車にも拘らない。とことん拘らない。車の役割は、そう、走る事。其れ以上でも其れ以下でも無い、とあたしゃあ確信して居る。
 従って、ピカピカにしなければ気が済まない人の気持ちが分からない。あたしはいい年なのに未熟なのだ。普段突っかけて歩く下駄を、必死に磨き上げる行為としか思えない。否、思えなかった。
 今は一寸と分かる。あたしの車とランクが違うのだ。凄く可愛くて、大切で、手入れに怠り無いのだろう。
 あたしは銘柄にも拘らない。ベンツ、衝突しても丈夫だろうな。日産、エンジンが長持ちするぞ。スバル、山道に強いな。三菱、此れもエンジンが良いぞ。フェラーリ、高速道路で無敵だな。日野、バスはいらない、置く所も無いし。BM、下取りが高くて良いな。
 そんな按配なので、車好きに言わせりゃあ話の外に位置付けされる。
 Bシャッターに勤めて居た頃、会社の車に乗って居た。何時でも泥だらけ、長尺梯子を頭に積んで、勿論洗車なんざあした事が無いのだ。契約スタンドが見兼ねて、勝手に洗ってくれた事は有った。
 先輩が言う「大塚は自分の車なら綺麗にするんだろう」。見損なって居る。あたしは会社の車だから汚くしてるってな、ケチな野郎なんかじゃ無い。現に自分の車を持ったら、其の上を行く汚さだ。えっへん。
 最初の車はグレーのカローラ、エンジンは最高だったが、車体は凄ざまじいものだ。何たって面白いのは、天井布がベロリンと剥がれて垂れ下がって居る事だ。糊が効力を失ったので垂れ下がるので、天井は油でヌルヌル、従ってテープで抑えるのは無理。
 運転席には傘が置いて有る。バックする時に、其の傘で布を持ち上げ後方視界を得る為だ。結構苦労では有る。
 妻の父の葬儀の時、参列者をあたしの車にも乗せる事になって、困った。仕方無く布を切り取った。
 参列者が降りた後、天井を見ると、髪の毛がべっとりと張り付いて居る。取り合えず見なかった事にした。
 此の車で困ったのは、後部左ドアーが、開けるとガキッと噛んで閉まらなくなる事だ。慣れない人は皆驚く。あたしが行って、体重を掛けて押すと、閉まる。ふっふっふ、何でもコツってもんが有るのさ。
 見た目は艶消し、闇に溶け込む酷さだったが、走りだけは良く、山道でもドンドン行けて、あたしには良い車だった。乗り潰す迄乗った。お世話になった車で有る。
 次もカローラだった。白で綺麗な車。あ、何時でも買うのは中古です。白のカローラは三万キロにも達しないピカピカ。前の持ち主は女性だっただろうと思わされる。
 申し訳無いけど、続きます。

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

美しい氷の花ですね。これを樹氷と、よんでいいのですか? 氷花?樹花?
冬山をやるひとにしか、観られないんですよねー。ガックリ。

kenzaburou さんのコメント...

霧氷と言います。
昔、歌に有ったでしょう、むひょおー、
むひょおー♪
確かに、冬の山でしか見られません。