2023年7月4日火曜日

休題 その四百八十一


 前章で湯河原に行った顛末を書いた。妻と旅行に行くと、帰りに映画を観て帰るのが常だった。タイタニックもエイリアンもターミネーターもロードオブザリングもそうだ。

 最近は旅行帰りに、DVDを借りるかネットフリックスになってしまった。観たい映画がなくなったのだ。昔の様な映画の詰まらない何十年かが始まるのかもね。

 湯河原の時は自宅でネットフリックス、一寸と観たいと思っていた「エルビス」が早々と登場していたのでそれを観た。前宣伝は派手だったが、あ、と言う間に上映が終わりネットフリックスに身売り、詰まり全然当たらなかったってこってす。

 ロックの大スターを描いたにしては、引っ張ってくれない。思いっ切り歌うだけでも充分迫力のある絵になるだろうに、歌う部分も迫力が今一。あたしだけの感想ではなかろうて、あれだけ素早く姿を消したのは観客の支持を得られなかったって事だから。

 大佐を名乗るマネージャーとの確執を中心に据えた造りだが、それじゃあ音楽映画の魅力は半減以下になるのは当然だ。「エルビス」と題名をつけるなら、真向からエルビスの魅力と新時代に負けて滅び行く姿を描いて欲しかった。そんな注文は、二時間三十八分との長尺だったが、倍にしても無理かあw

 そう思うと「ボヘミアンラプソディ」は実に上手く纏められていた。そしてラストは圧巻のコンサートシーン、映画史に残る名場面だろう。当たる映画は造りが全く違う。

 妻は途中で寝てしまった。正直なものである。面白い映画の場合は絶対寝たりしないもんねえ。目を確りと見開いて観ている。

 あたしはプレスリーのフアンじゃないので構わないが、フアンにとっては残念だったのでは。彼の歌が聞けたからそれだけでOKですかね。あたしがフアンだったら、もっと歌わせろ、大佐なんざどうでも良い!と怒るだろうに。

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