2023年7月27日木曜日

柄でも無い事 その八十四

 


 一昨日の夜、スーパーバンタムに転向した井上尚弥が、二つの団体の統一チャンピオンのフルトン(米)に挑戦した。結果は御存じの通り、井上が8ラウンドにTKO勝ちです。

 リーチ差があり、体格も大きくジャブが煩い無敗の王者フルトンには苦戦するのでは、と心配するプロが多かった。現に外国の評価では、良い試合になるが結局フルトンが勝つ、がやや多かった様だ。

 階級の壁なんざなかったですなあ。ジャブの刺し合い(そう呼ぶ様です)でも井上が勝っていた。リーチ差は素早い動きで潰した。しょっちゅう出したボデイジャブ(初めて聞いた)は徐々にフルトンを追い詰めていた様だ。勿論あたしはそんな専門的な事は分からない、ユーチューブの解説を聞いての話。ボデイジャブを何度も効かせているうちにフルトンは嫌がってボデイに意識が移る。そして8ラウンド、ボデイジャブに続いて右ストレートが見事に決まってダウンを奪った。

 唯隙を見て打ってるボクサーとは全く違う。作戦を組み立て、実際の相手の動きを見て修正しつつ思う様な試合運びに持って行く。井上尚弥のボクシングは高等戦術と言うべきだ。素早さ、強力なパワー、タフネスに頭脳が加わっている。完璧じゃんかさあ!

 フルトンは「8ラウンドのボデイジャブが見えなかった、パワーでなくタイミングだ」と試合後言ったが、そのタイミングを掴むのが途轍もなく巧いのが井上だ。そしてそう仕向けて行くのが井上だ。唯のタイミング扱いしてるから、貴方は井上には絶対に勝てないのだ。あたし如きが偉そうに言って申し訳ないのだが、井上に代わって一言言わせて貰いました。

 スーパーバンタムには残りの二団体統一チャンピオンがいて、今年中に対戦がある予定だ。それに勝てば四団体統一が成る。きっとそうなるでしょう。願望ではなく事実として。

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