2022年10月3日月曜日

ハイクへのお誘い その五十五


  閑話番外ラベル地図の章で、栗の木洞から西南西へ伸びる尾根をハイクへのお誘いで取り上げようかと、冗談を書いた。冗談から出た真、その尾根を取り上げましょう。

 栗の木洞(906,1m)は鍋割山から南へ下る尾根上で、後沢乗越から直ぐ南にある。そこからの西南西の尾根の頂上直ぐ下に細長い平があって、昔々はカヤトの原だったが今は植林に覆われている、と書いた。それから数日後、突然「稲郷山」と頭に浮かんで来た。

 戦前の古い案内書の一節が思い出されたのだ。早速検索したらそこを登っている好き者の記事を見つけた。彼は「いねごやま」と呼んでいた。それが正しいのかも知れないが、あたしは四十年以上錆びついていて、突然開いた記憶を尊重(?)して「いなごうやま」と呼ぶ。従って稲郷尾根(仮称)の案内です。

 記事を書いた彼のルートは採らない。遊歩道を使って尾根に入るのだが、安心だろうがやけに遠回りであたしの好みではない。お前の好みを押し付けるなって? そうですよね。

 行ったのは昨日の九月二日(日)、アレルギー性喘息になってからは弘法山ばかり行っていたので、久し振りの山らしい山だ。日曜日の新松田には結構登山者がいる。寄(やどろぎ)行の一番バスは七時五十五分、十数人の登山客が乗り込んだ。

 この案内は初級者は駄目です。特に危険はないが、植林や自然林の斜面を登る力が必要だ。作業道らしき踏み跡はあるが、作業道に引き込まれない為に直登が原則です。

 寄バス停から川に沿った自動車道を山へ向かう。昔から勝手に弾丸道と呼んでいる。上の写真がそれで、正面の山は雨山である。三十分少々行くと右に林道を分け、ミロク山荘とキャンプ場が左に現れる。そこから直ぐの右手に壊れかけた石段がある。


 
 手摺は曲がり変に急なものなので、その横を登りたい方はどうぞ。そこが入り口です。(続)

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