映画「47 ~世界を変えた男~」ですよ。九年前の作品で大当たりをしたと言うが、全く知らなかった。野球映画なので興味が湧かなかったのだ。
黒人初のメジャーリーグ選手になったジャッキー・ロビンソンの伝記作品だ。ブルックリン・ドジャースの選手となって、チームを優勝へと導く。ジャッキーを周囲の猛反対を押し切って採用したゼネラルマネージャーをハリソン・フォードが演じている。如何にも老けたが、絶妙な味を出している。流石だ。
42とはジャッキーの背番号。打つは盗塁するはで、イチロー選手を思わせる活躍をして野球の殿堂入りを果たす。偉く優秀な選手だった訳だ。
勿論、相手球団からも野球フアンからも記者達からも、チームメイトからも嫌がられるスタートだった。採用時にハリソン・フォードが「やり返さない勇気を持てるか、右の頬を打たれたら左の頬を出せるか、キリストの教えの様に」と聞き、ジャッキーはできると答える。でも現実は甘くはないですなあ。相手チームの監督に悪罵の猛撃を受けて心が折れかかる。あれは無理もない。ニガーニガーニガー、とっとと帰れ、お前のいる場所じゃない、と叫び続けられる。
悪罵だけなら未だしも、故意の死球、スパイクでの踏みつけなぞ、実害も受ける。それでも頑張って、人々やチームメイトの信頼を勝ち取って行く話。
当然ベタになるが、自然と主人公に感情移入させられる。当時(戦後間もなく)の人種差別は凄まじいものだと驚く。
現在、アメリカ、カナダのマイナーリーグ、独立リーグ、アマチュア野球、メジャーリーグの全てで背番号42は永久欠番になっているのだ。このエピソードには救われる。それだけファーストマンの苦労と功績は大きかったと頷ける映画でした。
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