2015年2月5日木曜日

休題 その百四十一




 閑話百三十七で、次はToと表尾根だ、なぞとのたもうたのは、其れから数日で救急車の中、緊急手術と言う運命を知らなかったからで、本当に人間とは、明日の事(一分後でも同じ、一秒後でも)は全然分からない存在ですなあ。
 表尾根なんざあ飛んでもごぜえやせん。弘法山すら無理と言うのが現実だ。歩行訓練を始めたのが、一月八日頃だったと思う。
 看護師に付き添われ、点滴のガラガラに縋ってヨロヨロと歩いたのだから、今普通に歩けるだけでも上等だ。但し、山には行けない。行ったら、ハーハー、心臓バクバク、直ぐに下るの一手しかない。
 腹を十文字に掻っ捌き、炎症を起こして居る腸を仕舞って塗ったもんで、下腹が突き出た体型になった。其の上、手足が細くなって、丸で地獄の餓鬼の姿で有る。
 とてもじゃないが、山歩きには不向きだ。おまけに傷口は未だ塞がらないので膿が出て居る。従って、此の寒さなのに入浴出来ない。と言う事は温泉にも入れないのだ。うーん、山が駄目なら温泉に、も駄目かあ。
 とブツブツ言ってると罰が当たる。一つ間違えると、正月早々お葬式だったのだから。
 時間を掛けて体調を整えるにかないですなあ。此の間迄は、碌に唾液も出ないので食事はお茶で喉に流し込んで居たのだ。今は、お蔭様で唾液は普通に出て居る。
 時間が薬でしょう。普通に生活出来る様に、そして低山にでも登れる様に、じっくりと行きましょう。
 冒頭の繰り返しになるけれど、本当に人間とは一瞬先の事も分からない存在だと、身を以って知りました。今更乍ら、情けない程不明なあたしです。

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