2014年10月19日日曜日

追っかけよう その四




 主脈は北へ向かい、グーンと下って姫次に一寸と登り返す。姫次から東への尾根は、袖平山、風巻ノ頭から神ノ川へ下る。更に北へ続く主脈は、黍柄山を経て、最後のピーク焼山に至る。後は道志川へ下るのみだ。
 どうして主脈と名付けたのかな?主稜線から外れるのに。因みに檜洞丸へ向かう主稜線は主稜と呼ばれて居る。じゃあ、良いんでないかい? うーむ、何か釈然としない。。。。
 主稜線は、蛭から西へ急下降する。既述だけど、冬には特に注意が必要だ。でも、今は良い。下っても凄く安心感が有る。所々鎖やロープ迄張って有る。
 五十年前はこんなもんじゃなかった。文字通りの急下降で、確りした道とは言えなかった。其処が凍って居たら、ひどく恐ろしい所となる。現に、数年に一度は事故が有った。其れは檜洞丸の章で語った通りで有る。
 下り切って登ると、ミカゲ沢ノ頭(1421)、そして臼ヶ岳(1460)、金山谷ノ頭を通過する。割と痩せて居る尾根が続く。其の中に細かいアップダウンが有る。
 檜洞丸(ひのきぼらまる 1601)への登りに掛かると、じっくりと柔らかな登りとなる。ブナの中を行くのだ。蛭から檜洞丸へは、ハイライト其の二と言うべきだろう。
 檜洞丸は展望には恵まれない。其の代わりに花とバイケイ草とブナ林に恵まれて居る。堂々中央丹沢の盟主で有る。最近は、植生保護の為に木橋だらけになったが、仕方が無い。
 既述だが、昔々の塔ヶ岳は檜洞丸の様な姿だった。大勢の登山者が登って草は消え、小屋はマキの為にブナを切り、丸禿になった。マルハゲドンだ。恐ろしい話なのです。
 頂上から南西に尾根が伸びる。テシロノ頭、石棚山と続く。凍り付いた此の尾根を妻に下らさせて、妻は散々に転び滑り、半泣きになって仕舞った話は前述。思えば酷い夫で有りますなあ(忸怩)。
 (追っかけよう その五へ続く)

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