2014年5月25日日曜日

閑話 その百二十七




 鳥取の大山(だいせん)でも悪天候で立ち往生して居た四人のパーティが、こちらは目出度く無事に救出された。携帯電話の威力は侮り難い。昔だったら、どうなっただろう。
 飯豊山でも一人死亡。荒船山でも、一人亡くなった。両方とも滑落で有る。どうやら広範囲の遭難の様相だ。
 丹沢の大山でも一人亡くなった。落ちた孫を助けようとした、六十代の祖父で有る。あたしも此の間通った巻き道だ。大勢人の行き交う所だ。何処で事故が起こるか、分からないもので有る。
亡くなったお爺さんは気の毒だが、お孫さんが骨折で済んで命に別状無かったのは、不幸中の幸いと言うべきだろう。
 雲取山では三人が行方不明になった。別々の単独行者だ。視界が利かなかったのだろう。でも、登れば間違い無くピークなのだから、其処から方向を取れるだろうに。
 もう三人共駄目だろうと思って居たら、前述の通り六十四歳の男性が生還した。一之瀬の林道で発見されたとの事。
 三条ノ湯から飛龍を経て雲取へ向かった筈だが、方向違いの所で見つかった。何で? 詮索は置いとこう。
 八日間、レーズンとナッツしか無かったのに、未だ寒いで有ろうに、良くぞ生き抜いたものだ。遭難の形態は多少お粗末にしても(失礼!)、生還は見事、の一言だ。立派だ。
 沢の水を飲み、山菜を採って飢えを凌いだそうだ。生の山菜、食べにくかっただろう。あたしは、八日もつ自信は無い。
 多分、残りの二人は駄目だろう。迷いようも無いと思われるのだが、何か有ったのだろう。雲取山が故に、装備もハイキングに毛の生えた様なもんだろう。ツェルトなんざ有るまい。
 何時も乍ら、悲しい連休の話でした。

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