2014年4月26日土曜日

閑話番外 その七十七




 ドジを踏んでも其れ程驚かなくなったのは、きっと歳の所為だろう。でも、一瞬茫然とはする。何だ、どうしたんだ、と。
 “ハイクへのお誘い”に、鐘ヶ岳と大山の支尾根を結ぼうと思って出掛けた。モロ新緑の候でしょうが。
 鐘ヶ岳は簡単に通って鞍部へ下る。写真は其の鞍部からの景色だ。其処から支尾根に登り返し、其の侭下っちまっただよ(涙)。二十五年位前に三度も通ったコースだから、地図で確認もしなかったのだ。アホじゃ!
 で、あっと言う間に林道に下って仕舞い、茫然としたあたし。
 此の茫然にも各種有る。思いも依らず絶壁に立ってを見下ろすとか、急斜面で動きが取れなくなるとか、岩壁が全面を遮るとか、狭い尾根で逃げ場も無いとか。
 どれも厳しい状況だ。必死になる。下手すりゃあ遭難だ。でも、何時でも何とか逃げられた(ラッキー♪ 駄目?)。
其れよっかはよっぽど良い状況だ。嬉しくは無いけど、林道だ。命の危険は無い。今回の目的は達成出来ないだけだ。
 元々、後からアップする春の新緑や花を撮ろうと思って出掛けたのだ。其れは何とかやれた(どうだかねえ)。
 バス停に着く時振り返ったたらバスが来る。慌てて走って間に合った。乗ろうとしたら財布が無い。詰まりパスモが無い。リュックのサイドに入って居るので、出そうとして下げて居たカメラを落とした。ガンと音を立ててカメラが落ちレンズカバーが飛んだ。
 あたしゃあパニクッた。カメラを拾ってバスに乗ったが、パスモを設定して無い。
 一緒に乗ったおばさん「旦那さん、乗車券を取りましたか?」
 あたしゃあ“旦那さん”なんて上等なもんじゃあ無い! 生きて居たんだ神奈川の山奥には“旦那さん”って言葉が。全く山本夏彦氏の世界になっちまった様だぜ。
 大汗をかいて何とかやって、おばさんにはお礼を言って、カメラの調子も確かめて、何でも無い様だからほっとして帰って来たけれどもですよ、此れは情けんなかあですよ。
 何とかハイクのお誘いを完成させねば、ドジ上塗りって事なんです。

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

カメラ無事でよかったです!!!旦那さん!!!


kenzaburou さんのコメント...

本当にです、トホホ……。