2014年1月23日木曜日

ようござんすか、勝負! その一




  物事の殆どには、勝ち負けがつきものなのが、此の世の習いだ。「嫌な渡世だぜ」と言って済めば良いけど、そうは行かないのが現実なので、嫌だねえ。
 人の生き方に勝ち負けをつけようも無いと思うが、世の中はそうは言わない。会社なら地位を争う。経営者なら成功(利益のみに非ず)を争う。文学者なら部数(かなあ?一寸と自信無し)を争う。相場師なら利益を争う。銀行なら、止そう、切りが無いし下らない。
 登山はスポーツに分類される筈だ。だって、外の何に分類出来ますか??経済?教養?芸術?政治?法律?技術?理論?哲学?宗教?物理?医学?考古学?化学?数学?え、話がずれてるって? 分かってますよ。
 スポーツは勝負の世界だ。球技は球を争い、陸上競技は速さ高さ距離を競い、体操は技を競い、格闘技は相手を捻じ伏せる。
 さて、登山では何を競うのだろう?未踏峰が多かった時代は、初登頂を競っただろう。未登攀ルートが有った頃は、初登攀を競っただろう。
 今や残されて居るのは、より困難な条件下で、唯でさえ困難な高嶺を登る事位なのではないだろうか。其れは、誰にでも出来る事では無い。極まれな、超人の世界で有る。
 テニスは、好きな人なら誰でも出来るし、現にやって居る。野球も然り。マラソンも然り。団体競技はチームに属する必要が有るが、結構色んな競技が盛んに行われて居る。勝っては祝杯を挙げ、負けては残念会で飲む。競技より、そっちに主力を置いてるのでは?と思えるのは、山仲間と同じ事だ。
 さて、其の山仲間だが、内部で競って居る訳では無い。私が知らないだけで、パーティ内でタイムや技術を競って、ランク付けをして居る所が有るかも知れない。でも其れは、本来の山のパーティから逸脱して居る。大体からして、そんな所には入りたくも無い。
 (ようござんすか、勝負! その二へ続く)

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