2013年8月26日月曜日

休題その百十八




 大分前になるが、ギャングオブザニューヨークが上映された。前述だろうが、ディカプリオは此の作品の為に、アナキン・スカイイウオーカー役を断ったと聞いて居る。
 とても残念だ、あたしとしては。ディカプリオが演じれば、どれだけ見事なスカイウオーカーになっただろうと思う!!
 久しぶりにギャングオブザニューヨークを見直して、どうでも良い事に気付いた。ご承知の通り、ネイティブと称する一団と、移民(主力はアイルランド人)の闘争が縦軸だ。
 ネイティブたって移民には変わりない。時間の差だけだ。壮絶な殺し合いを演じる迄に対立は深まった訳だ。
 其の縦軸にディカプリオの復讐や恋を絡め、南北戦争の徴兵制への反発からの暴動を横軸として、話は進む。
 敵役と言おうか、副主演と言おうか、ネイティブのボス役のダニエルデイルイスの存在感が圧倒的で有る。主演のディカプリオも上手い役者だが、彼には全く太刀打ち不能なのだ。格の違いって事だろう。
 で、気付いた事。主役は一応ディカプリオだが、本当は違う。当時のニューヨークなのだ、と気付いた。あーあ又馬鹿が始まった、と思う人と、今頃やっと気付いたか、と思う人が居るだろう。どちらから見ても、結局あたしは馬鹿……。
 横糸の暴動を、縦糸のクライマックスへぶつけて、一気に収束させる、何もかも。凄い。歴史の表し方の見本にしたい。
 映画館で見た時は、其の重さに圧倒されて、重い(良い意味で)作品だとしか思わなかった。重い筈だ。歴史が、ニューヨークが主人公だったのだ、ギャング達は単なる狂言回しなのだ。
 あくまであたしの主観だ。全然違うかも知れない。とは言っても、多分当たって居るだろうとは、思う。疑う方は、見直す事をお勧めします。
 因みにあの町は、完全に作り上げたそうで、オープンセットに足を踏み入れただけで当時に(気持ちが)戻る、とは何と凄い!
 其の元祖は黒沢明でしょう、きっと。

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

本当にもろに暴力で、ニューヨークという場を作る 迫力満点の映画でしたね。忘れられません。デ カプリオとダニエルとの 並ではない執念の強さに圧倒されます。此れがアメリカなんですね。

kenzaburou さんのコメント...

現代のローマ帝国ですなあ。