2013年6月5日水曜日

休題 その百十二




 所詮ハリポタさ、とよくあたしは言ったもんだ。ハリー・ポッターの事で有る。子供向けの物語さ、と思って居た訳だ。処が見直したら、中々良く出来たSFだと気付いた。
 SFと言ってもサイエンスフィクションではなく、思索的ファンタジーの方だ。三大ファンタジーとは、ゲド、リング、ナルニア国だと何かで読んだ。ナルニア国は余りにお子ちゃまなので、何かなーと思わされるのだが、だったらハリポタの方が秀作なのではないだろうか?
 ゲド実写版が一作だけ町田のツタヤに有る。最初の一本だ。良い処で終わるので、次を待って居るのだが、今の処は出て来ない。
 若き日のゲドが魔法学校の寄宿舎に入る。あ、ハリポタの世界だ!そうか、此れを基にしたのだな、とあたしは思ったのだが、イギリスでは寄宿舎が普通の制度らしいので、当然同じ発想になるのだろう、と気付いた。
 ハリー、ロン、ハーマイオニーが分霊箱の一つのロケットを下げて、敵から身を隠して暮らすシーンが有る。ロケットを交代で持つのだが、其の影響を受けて、段々人格がおかしくなる。丸でリングじゃんかさあ。
 同じで良いのだ。此の世に全くのオリジナルは無い、とあたしは思って居る。全てのものが何かの影響を受けて居るのは、至極当然の事なのだ。全く何からも影響を受けてない、と言い張れるものが有ったら、其れは、単に気付いてないだけなのだ。
 生意気御免。ハリポタの作者は、大筋(おおすじ)は決めて書き出したのだろうが、回を重ねるごとに上手くなって行く。書き乍ら腕が上がって行くのが、良く分かる。此れは才能としか言いようがない。え、お前に言う資格が有るのかって? だから謝って置いたの。
 キャラは最初から立って居た。併し、最終章に近づくにつれ、キャラと物語が見事に連動する様になって行く。うーん、侮れない。
 ま、あたしなんかが言う事だから何だけど、決して馬鹿には出来ない。誰も馬鹿にしてない、お前だけだって?はい、全く不明な親父だったです!

2 件のコメント:

DOGLOVER AKIKO さんのコメント...

なるほど、「思索的ファンタジー」、、、良い言葉ですね。ゲド記、ナルニア物語、リング(指輪物語)みんな大好きですが、ナルニア、などは、クリスチャンとしての子供向け教育が根底にあって、押しつけがましく感じます。その点、ハリーポッターは、すごい!最高です。作者の想像力と創造力に感動です。魔法学校でいろんな魔法を考えたり、新しい言葉を作ったり、魔法学校の新しいスポーツを考え出したり、多様な登場人物、動物、、、もう夢中で読みました。類稀な才能を持った作家ですね。100年読み継がれると思います。

kenzaburou さんのコメント...

全く同感です!
普通の主婦が突然書き上げた作品と言われれて居ますが、普通の主婦ではなかった、秘められた才能が突然開花したのでしょう。
dog lover さんがmixiで、日本のノーベル賞作家にろくなものはいないと書いていますが、其れも全く同感です!