2013年3月20日水曜日

休題 その百六




 大分前に長女から聞いた話。
 電車の中で、中年男がシルバーシートの若者を怒鳴りつけたそうな。若者は二人で、ワーワー喋って居たらしい。其処迄は良い。車内も良く言ってくれた、と言う雰囲気に包まれたそうだ。
 其の後がいけない。中年男は辺りを見回し、レシーヴァーから音漏れして居る女の子を怒鳴りつけ、尚も辺りを見回す。
 こりゃヤバい奴だ、と長女は急いでレシーバーを外し音楽を切った。前に座って居たサラリーマンは、さり気無く読んで居た新聞を畳んで仕舞った。皆さんシーンとして、中年男と目を合わさない様にして居る。
 はっはっは、気の毒ですなあ。何の因果でそんな電車に乗り合わせて仕舞ったのだろう。ま、脱線衝突する電車で無かっただけでも、良しとすべきで有ろう。
 乱暴者の(失礼!)IT氏やSR氏や朋友のYnは、無法者を怒鳴りつけ(場合に依っては実力行使)はするが、無差別に車内に恐怖を振り撒く様な行いはしない、断じてしない。其れは本人達の最も嫌う行為なのだから。
 長女の出会った中年氏は、確かに危ない男だったのだろう。其の手の人間には近づかないの一手だ。
 今は、人に注意すると言う行為は、下手をすると命懸けだ。現に、バイクの騒音を注意して殺された人も居た。前記の乱暴者達は腕に覚えが有るから良い。あたしは腕に覚えなんざ更々ないので、大人しくして居るのみで、情け無い事夥しい。
 酔ってる時は違う様だ。大阪で顧客と飲んだ帰り、お初天神正面の階段に、ヤバそうな若者達が座り込んで占拠して居た。其処を通らなければならないのだ。
私「通るからどいてよ」
 若者達は道を開けたので通った。
顧客「大塚はん、危ない事しなはりますな」
私「え、そうですか」
顧客「どうなるかと、冷や冷やしたわ」
 確かに、酔って無ければ回り道をしただろう。外の人達も回り道をして居た様だし。
 酔った親父が不良にボコボコにされたと(或いは殺されたと)、新聞に載らない様にしよ―っと♪

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