2011年11月16日水曜日

バテ通し病は治らない? その二


 とは書いたが、山渓の冗談コラムの症状とは差異が有るやも知れない。何せ大昔の事なので、記憶違いは絶対有るに決まってる(キッパリ)。従って、新バテ通し病の解説だとするしかないと気付いたので、そう思って下さい。
 此の病(新バテ通し病)の救いは、幕営地
なり山小屋なりに着くと、突然しゃんとして、あの重篤だった病が嘘の様に消え去る事だ。変な病では有る。
 詰まり、擬似バテなのだ。本人が演技をし
て居る訳じゃ無いのは勿論だ。
 統計が無いので(採る馬鹿は居ない)断言
は出来ないが、バテ通し病患者は、どっちかと言うとお洒落な山男に多い様に、私は感じて居る。従って本人は格好良く行きたいのだろうが、病気には勝てないのが、辛い処なのだろう。思えば、気の毒な病で有る。
 零細山岳会のメンバーには、幸いにも其の
病持ちは居なかった。同期生には、ん、一人居た。
 何を隠そう、Dで有る。でも本格的患者で
は無く、やや其の気(け)が有る程度の、軽症患者だった。
D「あ~、よれた」

 一体全体何処の言葉なんだ?聞いた事も無
い。登っているとしょっちゅうよれて居る。よれたよれた、と賑やかにバテて居る。休憩時には回復するが、此れは全く症例通りだ。Dは今でもよれて居るのかな。今度Sに聞いて見よう。
 椿沢の章のMは、下りでは当り構わず泣き
騒ぐが、決してバテ通し病患者では無かった。登りにはむしろ強い方だ。前述の如く歩き方が偉く下手なだけだったのだから、四足動物だったら良かったのかも知れない。でも、結局は歩き方が下手な四足動物になるだけだったりして、はっはっはっは。

 (バテ通し病は治らない? その三へ続く)

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