2011年4月26日火曜日

山の報告です その十五


 初日は写真どころじゃ無かったので、写真は有りません。そんなもんどうだって良い?そう言われると、一寸と悲しい。
 此の土曜日(23日)は、東京でも雨と強風だったらしいが、Yとあたしゃあ越後の山を登って居て、思う存分吹かれたのだ。
 山の報告とするには、お粗末な内容なのはお分かりだろうけど、先にお詫びしときます。
 22日(金)の夜は、例に依って越後湯沢のバスセンターで寝て、一番のバスに乗る。
 目標は日白山、上越の主稜線から外れて居るので、独特の壮大な景色が売りだが、路は無いので、雪の締まった春にしか登れない。
 先ず高圧線の鉄塔から尾根が始まる。鉄塔迄は保守の為の路が有る。好い加減なあたしは、此処いら登ってれば路に出るっぺさと登るけど、其の路は雪が隠して分からずに超えて、一寸と変だとガスを透かして見ると、あっちの方だ。いかん、と下って登り返す。
 勿論、雨は降り始めて居た。
 と、雪が切れて藪に突入する。又かよー。先に白く雪が見えるが、一寸と変では有る。雪には着けたが壁だった。尾根に付いた雪の端で有る。足元は雪に抑えられ下を向いた木や枝や笹。つるつる滑る事此の上も無く、最高でだね!見る限り何処までも同じだ。
 高さは僅か3m強、空身になって自分とYのピッケルを左右に打ち込み乍ら這い上がり、ザックを持ち上げ、今度はYが二本のピッケルで上がって来た訳で、最初からお粗末。
 無事に尾根に上がったのは目出度いが、風は強まる一方。真直ぐ歩けず、よろよろと左へ逸れる(右からの風だった)。
 視界は無く、雨に降られ乍ら風に翻弄され続け、偉く消耗する。何たって、常に右から押されて、たまに力を抜かれたり、急に強く押されたり、を続けるのだから。
 東谷山を越して、鞍部に降りて考えた。Yも風で相当参って居る。前進するより後退にしかず。で、東谷山へ登り返すと決めた。
 正解だった。登ってるとYがイテテと言う。
私「どうした」
Y「つった」
私「何処」
Y「両足の大腿四頭筋」
 危ねえ危めえ、バックで良かった。前進したって日白山へは着けっこ無い。
 東谷山へは程無く戻れた。問題は風で有る。二人係りで飛び去ろうとするテントを抑え、風方向はピッケルで張り綱を留め、幸い最近の新雪がピークを覆って居たので綺麗な雪も取れた。
 で、其の雪を融かし乍ら二人で乾杯をし一服つけて居たら、Yは缶チューハイに灰を落とした。瓶の灰皿と間違えたので、あたしにも覚えが有りますなあ。可哀そうに、半分しか呑んで無いロング缶なのに。
 テントは風に揺すられ続けており、当然中の空気も揺すられて居る。結果、半分雪の解けたコヘルがあたしにどっと落ちて来た 靴下はびしょびしょ、テント内はびしょびしょ。お粗末ですなあ。続きます。

2 件のコメント:

悪戯っ子(デラシネ) さんのコメント...

 冬場なら越後湯沢は日帰りスキーが出来ますよ。私はしませんが友人に会社をサボって背広のまま行って貸しウエァに貸しスキーで一日楽しむ奴(かなりの女性)が居ます。
 ゴールデンウイークなら、かぐらみつまた辺りでスキーが出来ますね。ちょいと登るには高いところですけどね。
 もう、10年もスキーをしていませんので其処までしても滑る気にはなりません。でも近頃の板は短くて曲がりやすくて安全なんだそうです。なんか直進性能が悪そうですが、一度貸しスキーで試したいなと思ってます。

kenzaburou さんのコメント...

かぐらみつまたは馬鹿長いゴンドラで上へ運んでくれます。今やゴールデンウイークの花形です。

今や足で登って滑るのは、一部のマニアのみです。あ、悪戯っ子さんはマニアだったっけ。