2010年11月6日土曜日

雪山の喫茶店 その三


 私は食べる物が無ければ、敵を食べるのは当然だと思う。肉が好きとか嫌いだとかは関係無い。文句が有る人も居るでしょう。其の貴方が究極の飢えを知って居る(私は飢えを知らない)方なら、話を真面目に伺います。
 あらあ、内容がモロに休題になっちまったぜ。少なくとも「丹沢と共に」の本文なんだから、らしく有るべきだ(って意味分かんないって?うーん、そうねえ、一応丹沢を中心とした山のブログなんで)。
 此のぶっ飛んじまった話の続きは休題でって事で、納得して下さい(ペコリ)。
 さて、春の北アルプスに戻ろう。
 前出だが、一番入り易いのは爺ヶ岳で、雪のヒダが酷い時以外は、何とか爺ヶ岳の肩に辿り着く。ヒダが酷い時は、一寸と苦しまされるかも知れない。
 ヒダってなあに?当然の疑問です。お答えしましょう。サイン曲線をザーッと長く描いて下さい。X軸は100位迄使いましょう。其れが雪の凸凹だと(無理にでも)思って下さい。スケールは、X軸の一刻みが5mってとこでしょう(好い加減な勘なんだけど)。
 其の表を45度に傾けます。連続する曲線こそが、雪のヒダです。一つ一つ垂直に登って乗り越える。下手すっとオーバーハングになってる事も有る。其れはひどく邪魔だって?当たり前だろが!
 済みません、分かってる人にはとっくに分かってるだろうけど、サイン曲線を出した時点で、目茶苦茶オーバーな喩えなんで、本当にサイン曲線を傾けたのなら、蟻や蝿しか歩けなくなるんです。外の小さい虫も歩けるだろうけど。
 詰まり、邪魔な雪の壁が有る時は(其れも幾つも)大変な思いをするんだ、と言ってるだけの、「だから?」と私でさえ訊きたくなる様な無意味な繰言(くりごと)なんで、出来たらば忘れて下さい(じゃあそんな事書くなって?ご尤も!)。
 爺の肩は、幕営には持って来いの地形で、大抵一つか二つはテントが張って有る。或いは、前後したパーティがテントを張る。
 何度か登ったが、毎年様子が異なる。楽な年はスイスイのぼれる。楽で無い年は、サイン曲線状態(前述、出鱈目な喩え)の雪の壁が連続するので、ヒエー、勘弁してよー!と悲鳴をあげる。此れは私だけでは無い筈だ。誰かに確認出来たら、して下さい。
 尤も最近は、雪の量が減って居る様なので、昔の様な苦労はしない見たいだ。其れは、一寸も嬉しく無い!
 滅茶苦茶なNの奥さんは、日本の女流登山家として片手に入る人だった。Nを知る人は殆ど居ないに決まって居るが、奥さんの名を言えば、殆どの登山家(私は登山家では無いので、知りませんでした)が知って居るらしい。其の世界は其の世界なのです。
 不思議なのは、何でNが其の彼女をゲット出来たのだろう?其の山岳会のマドンナだったのに(Nがニヤついてそう話してくれた)。
 (雪山の喫茶店 その四へ続く)

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