2023年11月23日木曜日

閑話 その四百三十一


  Yが「もう少し登ろうか」と言う。無念なのだろうが、傷口を広げるだけだ。即下るにしかずである。暗い中を下り始めると、次から次へと三人もライトで登って来る。皆若者で「お早うございます」と元気である。車で来たのかどうしたのか、昭和の様に今だにライトでバカ尾根を登る人はいるんだと驚く。

 堀山迄下るともう明るい。上の写真が堀山。そしてぽつぽつと登って来る。え、未だ一番バスも出てないのに何なんだ! 知らなかった、早い人は早い。電車やバスとは無関係な様です。

 幸いYは下りには支障がなく、テントに着けた。明るくなってから十人以上と擦れ違っただろう。皆さん若者だ。あ、あたしの言う若者とは十代二十代三十代、場合に依っては四十代も含まれる。何せあたしが七十五の爺さんなもんでねw

 テントに入ってコーヒーを沸かして飲んでいると人の気配。若者がテントを張っている。これから塔へでもと思ったがそうではなかった。調理用具や食材をテントの前に並べて自分はテントの中で寝そべっている様子。Yの見たてでは流行りのソロキャンプとやらで、料理を楽しみゆっくり暮らすのだとかへー、あたしなんざにゃ分からない趣味だ。時代は爺さんを遠慮なく置き去ります。尤も、大倉高原迄登って来ただけでも立派って事か。

 撤収して下ると、登山者何パーティもと擦れ違う。この路を通って塔に向かう人がこんなに多かったんだ。何時もと違う時間違うルートだと、驚く事が多い。パターンを変えるのも面白いものである。ま、直ぐに分岐に着いて何時もの道になるんだけどね。

 後は何て事なく大倉、そして鶴巻温泉で途中下車して里湯でほっとする。湯に入ったら腰の痛みも消えたとY。歳を取ると分からん故障が出るものだ。

 今回は塔に絶対登る、と決めていただけに残念だ。きっとYが一番残念でしょうなあ。

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