閑話 その四百十五

 　　Ｙと堀山で幕営をして来た。おいおい、又かよお、ってえのは分かってます。マメに連れ出さないとＹが歩けなくなるので、ここは一つご勘弁を。上の写真は堀山の登山道です。

　予報だと雨だったが、直前に傘マークが消えて晴れ、良かったのだが蒸して暑い！　文句を言ったら罰が当たりますな。

　ショートメールで十二時頃大倉発だと。あたしより一時間も前に出発だ。集合は十四時半なので何とかなる。普通に歩いて一本松の上に着いたら十四時十五分、ありゃあ、又読み違えた。一時間半で着くには必死に歩かなくちゃいけなかった。十五分じゃ絶対に着かない、待たせちまうなあ。

　駒留階段を登って行くとＹがいた。両足の腿と脹脛がつったのだ。こりゃ駄目だ、あたしはその侭登って駒留のベンチにザックを置き空身で戻る。Ｙのザックを背負うと重い。当たり前だ、テント一式、コンロ、ガス、コヘル等が入っているのだ。空身になったＹは歩けた。Ｙは駒留からは軽いあたしのザックを背負って、シークレット幕営地に着いた。

　Ｙはもの凄い汗をかいたのだ。途中迄は快調で十四時には着くと思っていたら突然つったと言う。蒸したもんねえ。大汗かきのＹには八月の大倉尾根は鬼門なのだ。

　直ぐ寝付くＹ、眠れぬあたし。するとＹが煙草を吸いだした。里湯で聞くと急につってどう仕様もなくて起きて、一服つけたと言う。寝ててつったのだ。相当やられてますなあ。

　翌日の下りは順調だった。毎月山に来たのは無駄ではなかった。困るのは「幕営できるんですか」とか聞かれる事。小屋泊りなんて答えるが、幾らだったと聞かれた時は、自炊なんで幾ら払ったかなあ、なぞとムニャムニャ言って下って行ってしまう。違反者なので逃げるの一手です。

　それにしてもこの暑いのに登って来る人の多い事よ。若者は元気です！