2023年6月25日日曜日

休題 その四百七十九


  ネットフリックス製作のテレビシリーズ「クイーンズ・ギャンビット」が高評価なので見た。全七話に上手く纏められていて、テレビドラマ特有の引き延ばしがないのが良い。

 クイーンズ・ギャンビットとはチェスの定石の名前で、将棋で言えば棒銀とか中飛車の様な命名だろう。あたしはチェスを知らないので将棋の様なもんだろうと思っているが、ルールを知らなくても大丈夫、充分面白い事請け合います。お前の請け合いじゃ当てにならないってえのも承知してますってw

 孤児院の女の子がチェスの天才だったって話。変な陰謀や、やけに絡む悪役や、思い違い擦れ違い、あたしの嫌う人間関係の葛藤があっさりと描かれているのがとても良い。

 実に嫌な奴や変な奴をテレビも映画も描きたがるが、チェスの勝負の世界ではそんな存在は邪魔なだけだ。尤も、一番変な奴は主人公なのだが。アルコールや薬物依存症寸前、下手すりゃ廃人まっしぐらw

 多少男女の問題や、養父との軋轢もあるが、そんなのは一寸としたエピソード扱い。チェスばかりやってちゃ客が逃げ散るだろうから、これは仕方ない。

 サポートする人も腹に一物あって、とかのうんざり系ではなく、素直にサポートしてくれる。素直じゃないのは主人公のみw

 天才少女が頭角を現すにつれ、ファッションも華麗になって行く。あたしはファッションに疎いので語らない方が良いだろう。でも視聴者の間では話題になった様である。確かに変な女の子がどんどん美人になって行く。

 ネタバレっぽいが、最期の大試合の時に仲間達(と呼んで良いのかな?かっての対戦相手です)が封じ手の後に、国際電話でアドバイスを送る、圧巻のシーンである。

 試合では常に礼儀正しく、相手を重んじる姿勢をお互いに取る。試合なんだからそうでなくっちゃさあ。この映画の清々しい後味はそこからも来ているかもです。

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