2023年3月27日月曜日

山の報告です その二百五


  前回、小屋から来た人もいるだろう、と書いた。その小屋が平標小屋で、頂上から見下ろせる。小屋の立ってる稜線が上越国境稜線で、小屋から三国峠を越えた大分先迄が樹林帯で、標高の低い部分となる。上の写真の右下に小屋が見える。

 頂上の人は入れ替わるが、多くはピストンで、若者である。あ、あたしが言う若者とは四十代中半迄なのです。山に強い盛りです。今回出会った80%はその若者達。残りはそれ以外で(当たり前か)、小屋泊りと思われる。

 さて、暫く下ると風が一気に弱まった。かと言って今更登り返す気力なんざない。薬にしたくともない。余程参っていたのだろう。Yにも登り返すなんて気は更々なく「風がないと何て楽なんだ」なぞと言い乍ら下る。今書いていて、何と残念な話だと歯噛みしてるです。あたしのバカ! と言いたいだよ。

 単独行の男性に追い付いた。我々に追い付かれるとは、そうです、七十代近しの人。我々が風がなくなったので休んだから、追い抜きはしなかった。下りは楽で、進んで行くと三人パーティが休んでいた。彼等も中高年。小屋泊りでゆっくり雪山を楽しんでいるのだろう。年齢に合わせた賢い登り方だ。あたしみたく装備を間違える事もなく、立派だ。え、お前が間抜けなんだって? そうです。。。。


 
 この写真の右一寸と上のピークが松手山、その背後の平たいピークにテントを張ってある。斜面の向こう側なので写っていない。

 テントに帰り着くと十三時を回っている。えー、六時間も経ったのけえ。地図上では平標往復は二時間だぞ。登りに強風と雪に偉く手古摺ったけど、二時間半以内で登った筈だ(多分)。頂上には一時間もいられない。凄く寒くて無理無理。

 あなたの知らない不思議な世界ですなあ。きっと低体温症でボヤボヤしたんだろう。サブザックの水に氷の塊ができた程の寒さだったのだから。(続)

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