2021年7月31日土曜日

閑話 その三百六十三


  一昨日塔へ登った。今年の二月以来である。曇りで雨の予報もありなので、暑さにやられずに助かった。一番バスは座席は満員、立ってる人はない。見た処私が最年長の様だ。世の中は分散して夏休みってとこでしょう。

 久し振りなので登れれば上出来、駄目なら引き返そうと言う体たらくで歩き出す。何人にも抜かれるが、見る見る離される。相当あたしはお爺ちゃんなのだろう。

 それでも大階段の手前で一人抜いた。呻き乍らストックを頼りに行く中年男性だった。腹は出ているが程ではない。

 何とか頂上に着いたがガス、景色なんぞは夢のうち、であります。涼しい。雨になったら寒いだろう。十時だった。こりゃあ急げば十二時二十二分のバスに間に合うぞ、と思ったのが間違いの始まり。

 二年も前だったら下りは速かった。今は違うんですねえ。せっせと急ぐが歩度が伸びない。一生懸命下ってると、一瞬膝が笑う感覚があった。膝が笑う経験は何度もあるが、馬鹿尾根ピストンでは初めてである。うーん、歳なんでしょうねえ。

 駒留で休憩してたら三十歳位の女性が抜いて行った。後を暫くは追って行った。彼女は鼻歌を歌い乍らピョンピョン下る。こっちは鼻歌どころじゃない、鼻息荒く下る。やがて引き離されて、彼女は見えなくなった。

 情けないけど実力の差である。でも気落ちしてはいられない。バスの時刻に間に合わなくては、頑張った甲斐がない。嫌がる脚を励まして、せっせと行きましたよ。

 八分前にバス停に着けた、めでたい。五時間十三分でピストンできた訳だ。だけどメロメロになっちまった。がっくり首を垂れてバスを待つ有様。一寸と無理をした様だ。

 今日で二日目、筋肉痛は結構来ている。暑くて蒸す日なら駄目だっただろう。次は五十二分のバスを目指すとしましょう。

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