2021年2月3日水曜日

閑話 その三百四十九


  今日は節分。快晴である。妻が弘法山へ行くと言い出したのは昨夜の事だ。「高取山にすれば良いのに」と言うと「自信が無い」と。「貴方が一緒に来れば高取山へ行く」なぞととぼけた事を言う。あたしは明日出掛ける予定だったのだ。それに、妻と空身で歩いてはリハ(或いはトレーニング)にならない。依って一人で行け、となった。

 今朝になったら「止めようかな」なぞとのたもう。ほら始まった、たかが弘法山でも億劫になるものだから自然な反応ではありますなあ。こういう時は「大丈夫だから出掛ければ、快晴だし」と背中を押してやるのだ。

 妻はせっせと用意をして偽靴を履いた。あ、偽靴って説明が必要ですね。見た目はトレッキングシューズなのだが、防水機能はなく底もウレタンの安物靴だ。あたしと妻の二人分、御揃いで買ったのだ。少々のハイクなら使える。ちゃんとした山登りには不適なのだ。

 何せ予算が限られているので、そんな物で代用するのが我が家の決り、えっへん(涙)。自慢にもならないが、妻はその偽靴で中央アルプスでも八ヶ岳でも登って来たのだ。今のは二代目になる。

 思えば哀れである。亭主の稼ぎが悪いので皆偽物。タイツだって普通のタイツだ。皆さんのタイツは高機能タイツだ。本物を揃えたら何でも万均(百均でなく万均)なんで仕方ないのだ。

 あたしも偽靴で路の無い尾根を登ったりするが、頼りない事夥しい。ガレザレで蹴込む事もできずに難渋させられる。まあ何とかなるんだけどね。

 コンビニでお握りを買って行くそうだ。里湯の食堂が休業なので、山中で一つ、里湯の休憩所で一つ食べると言う。

 さっき出掛けた。バスに乗らないので好きな時間に出られるのが利点である。きっと青空の下、良いハイクになるでしょう。

0 件のコメント: