2021年2月25日木曜日

閑話 その三百五十二

 


 「リハの山」なら高取山と決まっていたが、今回は花立、正確に言えば花立山荘。Yのリハの為なのだ。前回の塔で下れなくなって酷い苦労をしたのでね。

 Yは七時二十六分のバスで、あたしは八時十二分のバス。大階段手前のガラガラあたりで擦れ違うだろうと読んでいた。

 平日の四番バスだから空いている。登山者は五人のみ。花立迄だと思うと気が楽だ。花立のピークを越えて更に塔への登り、その一切が割愛されるのだ。偉く楽に感じられる。

 たまに抜かれたり抜いたり、入山者が少ないから静かなもんだ。Yのリハに付き合うのは、Yは一人ではやらないだろうからだ。放っときゃYは登山者ではなくなる。春山もあたし一人で行く事になる。あの広いテントも夜の宴会も無くなるのだ。それじゃ余りに寂しいじゃないですか。

 寒いので快調に進める。汗が垂れる局面なぞ殆どない。余り差がつくと追い付くのが大変なので或る程度頑張るが、吉沢平に着くと疲労を感じる。ここいらがあたしの限界ってこってす。

 ガラガラを登ってもYは現れない。大階段に取り付いて暫く登ると「ご苦労さん」と声。Yが降りて来た。「花立迄二時間五十分も掛かった」と言う。「そりゃ大変だ」と答えて擦れ違った。山荘前に登ってパンを食べ、Yを追って下りに掛かる。楽ちんだなあ♪ 写真は山荘前からの富士。富士ばかり撮ってどうしようってんでしょうねw

 なかなか追いつかない。駒止小屋でやっと追い付いた。前回と比べるとYはまともに下れている。塔へ行かない事はかくも負担を減らすのですなあ。取り敢えず駒止で一服。

 それからは段々とペースが落ち、中高年パーティにも抜かれるが、どうにか歩けた。Yは里湯にも寄らず帰る。姑が急激に弱って目が離せないそうだ。専業主夫も骨である。

 そういう事では滅多に山にも来れない。近くの品川神社の階段に登るしかないです。偉く急な石段が聳えているので良いリハになる筈です。やればだけど。

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