2020年9月30日水曜日

休題 その三百二十九

 


 急激に秋になった。夏の暑さが殊の外厳しかったので、秋の訪れが唐突に感じられるのだろう。

 昔は(ほら出たぞ、老人の決り文句)暑いと言っても32℃ってとこだった。炎天下逃げ水を追って自転車を走らせても、暑さなぞ感じなかった。若かった所為もあるが、木立や畑が多く風も爽やかだった。

 今は家だらけ、道は全舗装、クーラーが唸りを立てているので熱の逃げ場がない。35℃なんて恐ろしい日がしょっちゅう現れる事になっちまった。

 夏の話ではなかった。秋の話。彼岸を過ぎたので一日一日、日が短くなって行く。あれだけ賑やかだった蝉の声も消え、秋の虫の音に変わって行く。

 物悲しいと感じる能力も衰えたか、それ程には感じなくなった。大体からして自分が秋のシーズンなんだからね。いや、初冬と言うべきかなw

 季節も人生も同じ様なもので、それぞれに味わいがあるものだ。秋と言えば、高い空と紅葉と澄んだ空気。人生で言えば、うーん、あたしの場合は静かな暮らし、かな。偉く後ろ向きですなあ、でも、そうなんだから仕方ないでしょう。あ、あと酒ね。え、語るに落ちたって? まあね。

 秋に台風は付物、此の間、仕事の休みが続いているのでどっか山へ、と思っていたらモロに台風12号。唯の休みになっちまったぜ。

 休めているあたしは幸せなのだろう。同期生にも現役の社長や会長で頑張ってる人間は多い。個人営業や医師も休んでいられない様だ。朋友の一人も、宮崎で責任ある仕事をしている。休み、なんてものがこの世に有る事も忘れてしまった筈だ。

 そういう人達には秋なんざどうでも良くて、何かのおりに、あ、秋なんだ、と感じる迄なのだろう。人生色々であります。

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