2018年12月4日火曜日

閑話番外 その百八



 中央アルプス北部で新しい地下足袋を痛めた話はした。閑話二百六十八と九で高取山で降られた話をしたが、何だか右の踵が不安定な感じがずーっとしていたのだ。思えば丹沢主稜の時も何か違和感が有った。
 高取山の帰りの梵天荘で見ると、右靴下(親指付きの軍足)の外側が黒く濡れていた。破れてはいないと思っていたが、破れていた訳だ。雨の所為で明らかになったって事だ。
 と言う事は主稜で負担が掛かり、裂けたのだろう。ざっと5Cm程の裂け目が有る。何とか使えないかと考えたが、裂けた地下足袋は使えない。残念だが破棄と決めた。
 初めて塔に履いて行って、又塔に行って、一ノ沢のつもりが尾根登りになったあれに行って、中央アルプス北部を歩いて、丹沢主稜に行って、高取山に行ったのだから、六回しか使用しなかったのだ。
 山中で四泊はしているので、まあまあ使ったと言って言えない訳ではないが、一寸と消耗が早過ぎやしねえだかね。既述の如く中央アルプスの岩稜で擦り続けた為なんだけど、もっとバランスが良い年(詰まり若けりゃ)だったらこうはならなかっただろう。
 と嘆いていても始まらない。高価なゴア靴を擦って消耗させたよっかずっと増しだと考えるべきだろう。悲しいけど。
 一寸と大き目だったのも一因かも知れない。あたしは靴は何でも大きければ良いと言う、歪んだ思想を持っている。だもんで靴も地下足袋もバッタンバッタンする程大きいのが常なのだ、エッヘン!
 バカを自慢しても仕様が無いですな。次に買う時はワンサイズ落とすとしよう。それでも決して小さくはないのだから。
 風の様に走り抜けて行った地下足袋よ、有り難う、そしてさようなら。

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