2017年5月7日日曜日

山の報告です その四十八




 独特な山容の苗場山は上越の山々とは尾根続きだけど、越後の山である。今迄は全く無縁だったが、連休に行って来ました。
 同行者はY。二日の夜に越後湯沢に入り、ターミナルで仮泊するのも常の通りだ。何かに書いた通り、越後湯沢の賑わいが戻った。人が大勢いる。四年位前まではがらーんとしていたもんだ。景気は確実に回復しつつあるね。
 単独行の男性がベンチで寝るようだ。聞くと白砂山迄の縦走、山中二泊の予定だそうだ。歳は六十四歳、寝袋無しで小さなテントでやるのだと言う。
 聞いているうちに、まあアルコールの所為もあるのんだろけど、血が沸き立って来た。よし、あたしもやろう!
 Yに「来年は苗場山から白砂山の縦走だ」と言うと、無言で、何馬鹿言い出したか、と言った顔つきだ。
 翌三日、天気は上々。単独行は神楽三俣から、我々は田代から入山である。ゴンドラの切符売り場で係員から声を掛けられた。
「リフトはスキーを履いていないと乗れないんですよ。事務所で確認して下さい」
「え?」
 何故だか知らんがそうだった。満員のゴンドラで上の駅に着くと其処はスキー場の端、皆さんは即滑り降りるか、リフトで下って行く。我々は初心者コースを歩いて下る。此処を最終日には登り返す訳だ。
 下り切ってからはリフトに沿ってスキー場を登って行く。何だか凄く馬鹿馬鹿しい。広い整備されたコースを横切りつつ登る。すると坊主頭の監視員が滑って来て停まる。
「何処へ行くんですか。あ、泊まりか」
 我々のザックにはマットが括り付けられているので、一目で分かる。それにでかいし。
「コースの真ん中でなく、ロープに沿って歩いて下さい」
 誰も真ん中なんて歩いてないってよ! 続きます。

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