2024年3月27日水曜日

休題 その五百十四


  「グッド・ウイル・ハンティング」がネットフリックスに現れたので、妻と見た。随分昔に見て好印象を得ていたが、見直したら矢張り相当に良い映画だった。

 マット・デイモンとベン・アフレックスの共同脚本だとは知っていたが、マットがハーバード大学在学中に構想を練った、って事は知らなかった。ハーバード大生だったんだ!

 副題の「旅立ち」で分かる通り、一人の天才のトラウマの為に閉ざされた心が開かれて人間社会(?)へ旅立つ迄を描いている。その閉ざされた心を開く心理学者をロビン・ウイリアムズが演じる。彼が演じなければこの作品の成功はなかったかも知れない。そう思う程ロビンははまり役である。

 尤もその後もずっと、心根が真っすぐで包容力があり、柔和で洞察力に富んだ役、そういう役ばかり演じたロビンはストレスを溜め込んだ事だろう。悪役は家に帰ると凄く良い人だと言うでしょう。悪の部分は演技で消化されるのだろう。良い俳優は心から役になり切ろうとする。善人役なら、撮影中ずーっと良い人間の心ででいようと務めるのだ。ロビンは撮影が終わってもテメー、馬鹿野郎、ってな人間にはなれない、有名俳優になっちゃったから。結果自殺するしかなかったのだろう。彼に悪役を振るプロジューサーがいれば良かったのに。

 話がずれた。マットは数学の天才だが、その他の分野にも通じ過ぎている。天は二物を与えず、がセオリーである。あたしには全く無関係だが、数学の天才は数学に特化されている筈だ。数学は習わずとも勝手に脳内で展開して行く。他の事には普通の反応だろう。

 他にも突っ込みどころは結構あるが、そんなもんは吹き飛ばす出来の作品なので、そうは気にならない。妻の感想は「良いラストね」だった。希望に満ちた旅立ち、のラストでした。

 俗にマット・デイモンに外れなしと言われるが、これがその第一作目であります。

0 件のコメント: