2022年11月5日土曜日

山の報告です その百十九

 


 暫くの間もたもたと沢を登る。よっこらしょってなもんで、丸でどっかの爺さんだ。それに違いはないけどねw

 そのうちに踏み後に入り、やや歩き易くなったのは目出度い。この沢沿いの道は十年前にYと下ったが、その時は深い雪だったので尻セードで滑り降りた。あれは面白かった。登りとなると結構キツい。

 ジグザグの登りになって程なく稜線に登り着いた。あの二人は影も形もない、とっくに山頂に向かっているのだろう。稜線は黄葉だが、一面見事にとはいかない。丹沢は大体そうなのだが、ブナの黄葉とたまに紅葉だ。


 
 そこから一登りで避難小屋である。硝子越しに中を覗くと、昔通りだ。ああ、あのテーブルを囲んで大宴会になったんだ。雪はなかったから十年以上前になるのか。その時一緒になった高校山岳部の皆さんと神戸からの二人の初老の男性、さぞや喧しかったでしょう、今更乍ら御免なさい(ペコリ)。

 既述だが、大宴会のメンバーはあたしとY、中年夫婦の奥さん(旦那はビールを飲んで寝てしまった)、髭さんと呼んだ落ち着いた中年男性、大阪から単身赴任で来ている男性、以上五人である。遅く迄飲んでいたのだ。寝てる人が大勢いるので小声で話したつもりだが、絶対騒いでいたに決まっている(汗)。

 そんな事を思い出しつつ、後は菰吊山へ登るのみ。昔は直ぐに頂上だったが、今は距離がある。地形が変わったのではなくあたしの力が衰えたの。え、分かってるって? そうですよねえ。

 ちらほらと他の稜線やピークが見えるが、樹木が邪魔して見え隠れである。ここ相甲甲国境線はそうなのだ。昔々は倒木や藪でやっと歩ける状態、路だって踏み後みたいなもんだった。今じゃ一級国道になっている。東海道自然歩道ですから。菰吊山なんてマイナーな存在だったのに、避難小屋迄あるのだ。(続)

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