2022年11月17日木曜日

閑話 その三百八十七

 

 

 「山の報告 仙ノ倉」でチラッとスパッツがいかれた話をした。今はスパッツとは呼ばずゲイターと呼ぶらしいが、あたしはスパッツで通すもんねえ。

 冬山用のロングスパッツで、生地が厚くてアイゼンで引っ掛けても穴が開かない。しゃきっと自立するので上の止めゴムがない。優れモノだったが十年以上使用したので限界が来た。靴底に回すゴムはちぎれ飛び、自立は失われてぐにゃりである。勿論ゴアの防水力もおじゃんだろうからお別れした。

 町田の好日山荘に買いに行きました。同様の冬仕様、しゃっきりと自立にしようかと思ったが、おめえ本当に本格的冬山に行くのけえ?と心の声が囁く。どう考えたって行きっこないじゃないかさあ。

 本格的、は止めました。一万円近くもするし。適当な冬山仕様で充分だ。せいぜい丹沢か八ヶ岳だ。主なフィールドは上越の春山に決まっている。だったら半額で済むペラペラ(比較の問題でそれ程ひどくない)で充分だ。

 袋はいるか四円だが、と店員が言うので、いらない、と言って抱えて帰った。全く、進次郎のアホのお陰で良い迷惑だ。

 これがロングスパッツの今世最期の買い物になるだろう。十年はもつだろうから。わーい、もうロングスパッツは買わないで良いん♪ と燥ぐ気にもなれないけどね。

 ジッパーはサイドにある。これはもう標準になったってこった。昔は真後ろだったから着けにくかったが、ラッセルには一番強かった筈だ。上の止めゴムも工夫がされていて、一寸と下手すると壊れそうで、場合に依っては凍り付いて切断をしなければならない感じだ。それでも便利さを優先したのだろう。

 最近の道具はハードな状況は想定していない様だ。グローブだって短いし、あれじゃピッケルを使ってのラッセルでは雪が入り放題だ。そんな人は特別な物をどうぞ、って事ですかね。どうせあたしには無関係なんで、失礼しました。

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