2022年2月19日土曜日

休題 その四百十二


  断るのもめんどっちくなっちまった。写真、御免なんしょ。

 名作のリメークが幾つもあったが、皆惨憺たる結果に終わっている。一つも見に行ってないが(ろくでもないに決まってるから)、映画ランキングを見れば一発で分かる。「ベンハー」のリメークだと? あれ以上の作品が造れるってえのか、笑っちゃうぜ!

 今度はウエストサイドストーリーと来た。そら、企画に困って気が振れたか、バカは死ななきゃ治らねえと嘲笑っていたら、監督はスピルバーグだった。

 1961年に日本公開、造られたのは1960だ。六十年以上前になるのかあ。何と斬新な作品であった事か。今でも立派に鑑賞に堪える。それをスピルバーグがどうするのか。

 これは見に行く価値がありそうだ。早速妻と観に行ったですよ。音楽はバーンシュタインそのもの、振り付けは新しくはなっているが、原作のイメージを残している。内容はほぼ同じ、クールの順番は変わったが新作の方が馴染める構成だ。

 最高のダンスシーン、アメリカは路上のダンスになっていた。最高の歌のシーン、カルテットはほぼ同じ。妻が嘆く。「冒頭のチャキリスが三人で踊るシーンがウエストサイドでしょう」。そう、そのシーンはなかった。昔のポスターその儘になるのを嫌ったのだろう。

 だったら何故同じ時代の同じシチュエーションで同じ曲を使い同じ様なダンスを踊る。勿論工夫はなされていて洗練されている。敢えて洗練する必要があったのかと言う疑問は拭えない。旧作でも歌と踊りの迫力は変わりないのだ。当然水準は(カメラワークも含めて)相当上がってはいる。だが、ジョージ・チャキリスの魅力には及ばない。

 たまには作品を褒めまくりたいが、リメークの必要を感じられないが感想だ。できが良いだけに残念だが、正直な処だ。

 スピルバーグなら思い切った解釈で話を展開すると思ったのだが、違いました。

0 件のコメント: