2022年2月16日水曜日

休題 その四百十一

 

 ウクライナを囲むロシア軍の一部が撤退を始めた。予定の行動との発表だが、多分そうだろう。あたしは勿論ズブの素人だが、十万以上大軍を展開した時点で、何らかの譲歩を引き出す為の脅しだとは察する。やる気なら一気にやるのがプーチンだ。

 取り敢えずは全面戦争の危機は去ったかに思える。とは言え危機は続く。東南部の二州に多いロシア系住民の保護を言い立てる可能性は十二分にある。ロシア下院ではロシア系国家承認決議がなされた。勿論ウクライナの二州が対象だ。法的拘束力はないらしいが、ロシアの考えをモロに表わしている。

 突然民兵と称する屈強な集団が決起して独立を宣言するかもだ。クリミア半島で成功したあれである。だからロシアは嫌われ且つ警戒されてるのだが、そんなこたあ気にしないのがプーチンである。

 NATOの東方拡大を抑え、シナの賛同を獲得し、アメリカの軍事不介入を確認できたのだから、大軍を展開した甲斐はあった訳だ。そして何時でも民兵蜂起の道が残っている。

 腰砕けのドイツが首相を送って交渉したのには驚いた。やる時にはやるってか。メルケル政権の間に軍備はグダグダになっちまってるので経済的圧力しかないが、ガスを買わないとは言えない立場だろうから、どう話したのかな。まさか、ガスだけは宜しくと言って来たんじゃないだろうねw

 シナは経緯を注視していただろう。万が一ロシアが戦端を開いたら台湾に攻め込んだかも知れない。アメリカには二正面作戦を遂行する能力はないのだから。それが一番怖いシナリオだった。

 軍事バランスの崩壊が戦争の引き金になる。歴史が証明している。戦争は嫌だと言っていると戦争になる。飛んでもないパラドックスですなあ。日本の左派とメディアは、日本を戦争に駆り立てたいって事になる訳です。

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