2021年12月27日月曜日

休題 その四百一

 


 山本七平氏の名著に「空気の研究」がある。ご存じの方が殆どだろうが、極々要約すると、日本人は空気と称する掴みがたい何物かに支配されていて、科学的根拠すら”空気”の前では無意味であって、その”空気”に抵抗する者は容赦なく社会的抹殺をされ、ある時に突然”空気”が変わると憑き物が落ちた様になる。

 偉くザックリとした説明だが、大体そんなとこだろう。今風に言えば”社会的同調圧力”だろうか。それががっちりと日本人を規定してしまう。七平氏は大東亜戦争の始まりを考察し抜いて”空気”を炙り出した。

 最近、それは日本人に限ったもんじゃないぞと思い始めた。欧米人も立派に”空気”に支配されるのだ。Co2問題の事である。

 地球は温暖化されており、その原因はCo2だと世界的に認知されている。温暖化どころか氷期に向かっていて、暑くなったかに見えるのは揺らぎに過ぎない、と言う一部の学者は無視されている。Co2が多少増えても気候温度に影響を及ぼす事はできない、と言う専門家も無視されている。本当にCo2増加の為に地球の気温が上がっているとは、科学的定説にはなり得ないのだ。

 併しCo2が諸悪の根源にされていて、異議を唱える事は誰もできない。そしてせっせとCo2削減を実行しつつある。石油や石炭で発電するのは野蛮な行為、天然ガスにしよう。あのー、天然ガスだって石炭の60%はCo2を出すんだけど。だったら再生エネルギーだ、風力太陽光で行こう。あのー、不安定で話にならないから原発が良いのでは? 飛んでもない、原発なんて絶対ノー!!

 良かったですなあ、お陰でヨーロッパは電気代が滅茶上がりだ。日本でも容量ギリギリ操業が続いている。太陽光を増やそうとして伐採しまくっている。明らかに日欧米は変な空気”に支配されてしまいました。

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