2021年3月30日火曜日

閑話 その三百五十四


  Yの衰えを食い止めるには一緒に行動しなければならない。妻より手がかかるが致し方ない。前回と同じく花立に行くと決めた。二十八日(日)の事だ。

 処が小田急が人身事故で止まった。急遽行き先を高取山に変更、彼は大和から相鉄で海老名に出て伊勢原に着いた。登山者が大勢いたのでついて行けばOKだった。あたしは丁度復旧したのでこれまたOK.

 どうにかやって来た登山者で、大山行きバス停は長い列。それは見慣れた光景だが、栗原行きのバスに登山者が十数人乗り込んだのが驚きだった。行先は高取山に決まってる。これは空前絶後だろう。

 そんな塩梅なので山頂も人が常に出入りし、吾妻山に至っては人だらけだった。桜が咲いたからかも知れない。依って里湯も混雑だ。

 問題はYが多少参った事。前は平気の平左だったじゃないかよお。高取で「疲れた」なんてのたもうのは、妻と同等になっちまっただかよお。

 モロにそう言う事、真実とは厳しいものだ。こりゃあ巻機山は無理だろう。登れても下れなくなるのは目に見えている。今年は楽なコースをやって、後は様子を見るしかない。

 山帰りの車中で愕然とした。あたしは物忘れがひどくなったと言っても、山に関しては正確な記憶を保っていた。谷川岳の小縦走の後にどこか春山に行った筈だが思い出せない。Yは一昨年小縦走をして、去年は緊急事態宣言のため春山は云ってないと言う。去年行ってないのは分かってる、その前の年の事だ。

 帰って調べたらYの言う通りだった。ヤバッ! 山の記憶も当てにならんとしたら、あたしの記憶なんて屑じゃんかさあ。

 加齢には逆らえないですなあ。これからは思い違いがあるのを前提とする必要があるってこってす。Yは足に来てあたしは頭に来たってかW 笑ってられんですなあW

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