2020年12月24日木曜日

休題 その三百四十一

 

 
 

 上映から二ヶ月以上、やっと鬼滅の刃を妻と観て来た。当初の全スクリーン動員の騒ぎは収まり一スクリーンのみ、それも五分の一の入りだ。大騒ぎは流石に終わりました。あ、ネタバレ有りですのでそのつもりで。

 映画版の主役は誰が見ても煉獄杏寿郎だろう。強烈なキャラが輝いている。彼が柱達(鬼滅隊のトップ九人を柱と呼ぶ)の中心となって話を展開して行くのかと思っていたのだが、ここで死んでしまうとは読みを大きく外された。相手が鬼のNo.3(正確にはNo.4)だから仕方ないのだが。

 背景の美しさは特記に値する。書き込んだ諸君には、見事だの一言である。雪の立木なぞ写真を越える現実味と美しさがある。製作会社の技量は恐るべきものだ。

 戦闘シーンが多く、それを絶賛する書き込みが凄く多いが、あたしにはそれ程とは思われなかった。そこそこではあるけどね。

 「心の声」、詰まり本人が思ったり感じたりした事を台詞にする事を言うのがが、それを多用する。常にナレーションが入っている状態だ。無言のうちに観客にそれと悟らせる、の真逆な手法だ。従って物凄く分かり易い。技術としては邪道に近いのかも知れないが、この作品では成功の一因になっている。誰でも分かる、って大きい要素だ。

 今回の主人公煉獄杏寿郎、本来の主人公竈門炭次郎、他の鬼滅隊の諸君は迷いなぞない、絶対善なのだから。前にも書いたが観客に余分な葛藤を感じさせないだけ良いのかもね。

 歴代一位の千と千尋に五億円差に迫って堂々の歴代二位になった。千と千尋を多分抜くだろう。どうしてこんなに当たったのかな? 武漢肺炎に依る閉塞感が背景にあるとあたしは見る。迷いなく正しい道を突き進むその姿が、閉塞感を吹き飛ばし迎え入れられたのではないかと。

 クセになる作品で有る事は間違いありません。見る価値は大いにある、です。

 書き忘れてました。妻はすっかりはまりました。真っ直ぐな主人公達にモロ共感したようです。

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