2020年6月19日金曜日

休題 その三百十五



 マッドマックスの旧三部作の三本目、サンダードームですよ。予定通りに観たのだが、評価が微妙なんで困るです。
 旧三部作は統一性がほぼ皆無である。前後との関係は、殆どない。Ⅱでジャイロにの男だった俳優が、今度は小型飛行機を操縦して現れる。自分の子供迄いる。え、Ⅱで助けたグループのリーダーになったんじゃなかったのけえ? 無関係なのだ。
 そんなこたあ気にしちゃいけねえ、って事なんだろうが、取り敢えず混乱させられる。どこかで見た俳優だと思って検索したら、マトリックスでネオを地下鉄に閉じ込めるトレインマンだった。個性的な俳優ではあります。
 ジョージ・ミラー監督の大好きなカーチェイスが少ない。最後に列車と車で追っかけっこするだけだ。それだけでもらしくないのに全体として甘い。子供達のコミュニティを助ける話なので、そうは乱暴に殺しまくる訳にはいかなかったのだろう。
 子供達を追いするマックス、と言う枷が掛かっては、ニヒルな流れ者の面目躍如とは行きませんなあ。とは言っても、マックスは何時でも困ってる人達の為に一肌脱ぐんだけどね。そしてそれが彼の魅力なのだ。
 Ⅲは何の意図で造ったのだろうか。Ⅱが当たったのでついでに造ったのかな。ふとそう思わされる。ここはベタに“希望”が主題だったと捉えるのが宜しいだろう。外に捉えようもないしね。
 Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを合わせ、より技術的にも内容的にも、洗練されて出来上がったのがⅣと言う訳だろう。突っ込み処満載のⅢも、間違いなくその下敷きになっている。因みに設定が設定なのでⅣも突っ込み処は多いが、其の気を起こさせない迫力と面白さがある。
 前後の関係を無視するのが特徴のシリーズなので、どれも前作を観なくてもOK。しかし、若きメルギブソンは二枚目でしたなあ。

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