2020年3月20日金曜日

休題 その二百九十二



 武漢肺炎で自粛ムード一色になった。感染予防には必要だろうが、過度になると経済が回らない。ウイルスは湿気と高音を嫌うので温泉は安全な筈だ。温泉で感染したと聞いた覚えもないし。
 では温泉にでも行こうと、妻と出掛けた。どうせ行くならと、伊豆長岡と湯河原に一泊ずつ、二泊の豪華旅行(?)にしたのだ。普段は一泊で帰るので結構せわしない。世の中が動かない今こそ動いて見よう、ってえのがあたしの好みなんです。
 小田原で箱根蕎麦が初日の決まりごとなのだが、旅行客が殆どいない。いつもなら、ガラガラを引っ張ったりリュックを担いだ旅行客がコンコースに群れている。そのうちの多くが外国人なのだ。その諸君がいないので、ガラーンとした感じがする。
 外国人が来ないのは分かるし。来て欲しくもないが、日本人迄来なくてはどもならん。何時もは元気に騒いでいるおばちゃんグループはどうしたんだ?何処へ行っちまった?若者達は春休みの旅行だろう。此の肺炎は年配者に死亡例が多いので、自粛したんですな。
 東海道線にも旅行客は疎らだ。若者のグループが幾つか見えるのみ。伊豆箱根鉄道も同じくである。伊豆長岡で下車してホテルのバスで運んで貰ったが、珍しくも中級の宿だったので客は結構いた。矢張り年寄りは少ないんだけどね。
 翌日は湯河原へ行く。何時もならドーッと降りる乗客も少ない。十年程前に朋友達との旅行で訪れた「人間国宝美術館」へ行って見た。ガラガラで我々の貸し切りである。
良い美術館なのだが場所が悪い。温泉場と逆方向なのだ。おまけに歩くしかない。二十分位歩く。バスもあるのだが、一時間に一本あるかどうかだろう。年寄りには無理だ。
 温泉場にあれば人気になるだろうに、拙い所に建てたものだ。(続)

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