2020年1月10日金曜日

休題 その百七十七



 イギリス初の宇宙飛行士だったヘレン・シャーマン氏が「宇宙人は間違いなく存在する。地球の人類に紛れているかもしれない」と発言したとの記事が有った。前にも宇宙人についての私見は書いたが、今一度確認しておこう。え、余計なこったって? まあね。
 宇宙人が存在しないと考える事は不可能だ、とあたしは考える。広大と言うも愚かな広大な宇宙で、奇跡中の奇跡中の奇跡中の、をあと百回位繰り返して、唯一の知的生物としての人類が存在するのです、と続けたらそのバカさ加減が良く分かるでしょうが。
 宇宙人は間違いなく存在する。問題はその存在云々ではなく、コンタクトの事だ。遠すぎるのだ。
 どこかの宇宙人の文明が電波を発信していても、十万光年離れて居れば十万年経たなければその電波は地球に届かない。それも極微弱なものになっているので探知不可能と考えるのが正しい。地球をターゲットに強力な電波を送ったとしても、十万年前の情報である。その文明は今でもあるのかい?
 逆も言える。地球から強力な電波でメッセージを送り続けても、その返事を聞く迄人類は存在し続けてるのだろうか。
 十万光年なんて宇宙の規模から見れば直ぐ傍である。お隣の島宇宙のアンドロメダ星雲は二百五十万光年先にある。お隣でそれじゃあ、銀河系内でなければ話にならない。銀河系の直径は十万光年、厚さは一万五千光年だ。二千億から四千億の恒星があるので、文明の存在も期待できる。
 それでも遠い。二十光年の近く(本当に近いのだ!)でも、無限に遠いと言える。コンタクトに成功しても返事は四十年後になる。双方が巧く情報をキャッチして解読できたとしてもだ。ましてや行き来するなんて論外。尤も遥かに優れた技術を持つ文明があれば話は別だ。そしてそれがないとは言い切れない。(続)

0 件のコメント: