柄でも無い事 その七十八

　今年の秋に成蹊ＯＢグリーの後援会が有った。Ｎｈの誘いで行ったのだが、二年に一度の催しなので、春に奥さんを亡くしたＮｈが「遥かな友に」が涙で歌えなくなってから二年経った訳だ。その話を書いたのはついこの間の様なので、我乍ら月日の流れに驚く。

　高校音楽部の面々は十人程、他に運動部系の諸君が十人程（Ｎｈはバレー部員でもあったのだ）、と外の諸君がいて……、どうでも良い事でした、失礼！

　今年もＮｈは我々が飲んでる所へやって来た。前回は最初から来たのでブーイングを喰ったそうで、今年は一時間程遅れてやって来た。話したいのはそこからの事。

　又音楽部ＯＢ会をやろう、となった。勿論誰にも異存はない。唯、コンダクターのＥｂが無闇と忙しいのが問題なだけだ。もしＥｂが駄目なら三年後輩のＳｔがいるからそれで宜しい。では、零和二年二月二日午後二時と決めた。馬鹿でも忘れないでしょうがｗ

　あたしは、たった一つ歌える合唱組曲「旅」の楽譜を買って行くから、と言うと、Ｎｈが「大塚、譜面が読めるのかよ」と鋭い突っ込みを入れやがった。

　ああ、そうだよ、譜面なんざ読めねえやい。それでもなあ、練習した曲なら譜面を見乍らなら俺だってどうにか付いていけるんでえ！

　馬鹿を晒しました（忸怩）。

　それで譜面を買って来たですよ。「旅」と「斎太郎節」なんだけど、「斎太郎節」はグリー集に載ってて単独はなかった。その中には「いざ立て戦人よ」と「遥かな友に」も入っているので、結果尾オーライとしよう。

　ゲロッちゃうと「斎太郎節」の譜面を見ても、全くベースを歌えない。そうだよねえ、Ｎｈの言う通り譜面が読めないのだから。そして」練習はないのだから「斎太郎節」は無理ですなあ。でも、あのアンコール曲の定番は歌いたかったですよ。