2019年5月21日火曜日

閑話 その二百八十四



 三月にYと大室山を目指して、ラフに尾根に取り付いたばかりにガレザレに突入して、結局稜線に上がった所で幕営したのは既述だ。五月三日四日、十連休の最中にリベンジと相なった次第です。
 打ち合わせ通りツェルトが宿、缶チューハイはご法度、余分な物は一切持つな、水も二人で5l半で行くぞ、畜生!
 と、復讐に燃えた我々は(何に復讐?)再びあたしのボロ車で神ノ川ヒュッテに入った。流石に連休中ですなあ、彼方此方にオートキャンプの諸君が王宮の様なテントを張っツている。フン、良いのさ、こっちはツェルトでぃ!
 念の為にツェルトを説明しよう。こんな愚ログを読む人には不要だろうけど、ひょっとして知らない人がいるかも知れないので。
 ツェルトとはビバーク用(不時露営、詰まり想定外の露営。まあ、遭難寸前ってこってす)の簡易テントの事。軽くて小さくて、二人用テントより一寸と小さい。基本は木に紐で結ぶが、ポールを使って自立させる事も有る。多くの場合は頭から被って命を救うです。悠長に張ってる暇なんざない、って局面が不時露営ってもんなんでね。
 Yは何時もより二回り小さなザックで来た。シェラフはスリーシーズン用だし、大型コヘルもいらないのでね。それにしても色々と多彩な装備を持ってるもんだ。
 今回は変な行動は避けて忠実に登山道を行く。え、それが当たり前だって? そうなんだけど、つい、ってあたしの悪い癖です。
 実にスムーズに稜線へ上がれた。三時間弱で着いた。前回の大騒ぎは何だったんだろうって塩梅なのだ。路を行くとはかくもスムーズなものなんですなあ。
 驚いたのは、一面バイケイ草なのだ。前回テントを張った所もバイケイ草が一面に有る。へー、大室山にバイケイ草が有るなんて知らなかった。(続)

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