2019年4月7日日曜日

休題 その二百五十



 大室山の登りで吹かれて、ウインドブレーカーを着込んだ、と閑話で書いた。元々あたしとウインドブレーカーは無縁な存在同士で、風除けが必要なら雨具を着込むのが(除く冬山)あたしの流儀だ。
 半年前に妻が中古屋でウインドブレーカーを買って来た。中古と言っても新品同様で、千二百円だったと言う。で、あたしにプレゼントしてくれたのだ。
 グリーンで防水も完璧、長男は○○ブランドだ、千二百円は安いと言っていたが、○○でも××でもどうでも宜しい。ブランドに興味は無い。使えれば良いのだ。
 薄手なので春先や秋に羽織って行くには最適だ。秋に高取山へ行くので着ると妻が「山なんかに着て行かないでよ」とのたもう。え、山用の品物じゃないかよお。
 山に着て行くとグチャグチャになる、と思っているのだろう。確かにその事例は多い。特に沢登りなんぞに行くと見るも無残な有様にはなる。泥と汗にまみれて、一発で古着がボロ着になっちまうだよ。
 行き帰りに着るだけで、山ではリュックにしまうの、と説明して出掛けた。妻は山用ではなく、普段着として買って来たのだそうだ。普段のあたしの姿が余りにみすぼらしいので、見るに見かねたのだろう。
 歳を取る程身なりに気を付けなければ、どんどん汚い年寄りになって行く。そこは充分分かってはいるのだが、まあ、元が良いから大丈夫さ(?)と、身ボロで暮している訳だ。
 その心遣いは有り難いが、ウインドブレーカーは矢張り山道具である。此の間の大室山にも着て行って、リュックにしまっていたが、風に吹かれて堪らなかったので取り出して着込んだのだ。茨のガレザレが終わったあとで良かった。ひっかき傷だらけになる処だった。
 登りに少々降られた時雨が玉粒になってブレーカーを落ちて行く。矢張り立派に山道具なのですな。

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