2018年10月21日日曜日

閑話番外 その百七



 木曽駒と将棋頭に行った時、地下足袋だったと書いた。初めて森林限界を超える稜線を地下足袋で歩いたのだ。あ、失礼、北八の天狗岳へ行った事があるので、二度目でした。
 足首が固定されないので、その付近に負担が掛かるのは樹林帯でも同じ事だ。違いは殆どが岩道と言う事で、何時でも岩を踏んでいる事だろう。
 当然岩に擦れる。しょっちゅう擦れる。従って両足とも、後ろ外側の表布が擦り切れてしまった。穴が開く迄には至らなかったが、寸前状態である。下りでやったかな、と言う感じだ。
 結構段差のある道を下るのだから、摺りもしようがね。ま、少々の荷物でバランスが悪くなってはいただろうが、立派に歳って事なんでしょう。
 でかいキスリングを背負って地下足袋で風の様に稜線を行った、伝説の加藤文太郎は何と凄い人だったのだろう。
 真似したんじゃないんですよ。登山靴を出そうとした時、地下足袋でも良いんじゃないかなあ、と何と無く思って地下足袋を出しただけの話です。真似なんて飛んでも無い、しない、より出来っこ無い! が正しい。
 一寸と不思議なのは、丹沢では日に何人かは「地下足袋ですか」と声を掛けられるのだが、今回はたった一人の男性しか声を掛けて来なかった。景色に目を奪われて人の足元なんかに目が向かないのかもね。
 変な奴にうっかり声なんか掛けるのはヤバイ。案外それが正解かもですなあ。

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