2018年10月18日木曜日

休題 その二百三十



 高校卒業以来五十二年を経ている。半世紀ぶりの再開なら、分からなくて当然なのだ。それに同期生は四百六十六人いる。一期上迄は六クラスだったのを、急遽九クラスに増やした。団塊のトップなので仕方無い。
 気付いた。同期生と言っても、半分以上の諸君とは話もロクにした事が無い。年中擦れ違ってはいただろうが、クラスが同じか(それでも全員と密接な訳ではないし)、クラブが同じか、校内活動が一緒でもなければ、顔は知ってる程度になる。
 そして半世紀たてば、名前は忘れて顔も、見た事もない人になっちまうだよ。かっての紅顔の美少年・美少女も寄る年波には勝てない。結果、見知らぬおじさのばさんの集団となってしまうだね。
 クラスは一年の九組だった時が一番印象に強い。二年三年のクラスが霞み果てる程強い。これは九組の皆さん皆同じと見えて、S、KやD、M、そして女性達も集まって来た。
 タイムスリップした感覚、と聞く事もあるが、全く違う。五十余年の長い断絶を前にしているのだ(除くS、K)。僅かな時間で埋める事は不可能だ。それぞれがそれぞれの物語を抱えている訳だから。
 二次会は同期生のスナックへ。三十人位が行った。九組はここでもまとまって座る。Kの奥さんから頼まれたとKbが言う。K夫人は九組ではないのだ。もう大分飲んでるので二次会で返して欲しい、との事だった。Kbに「大塚君、頼んだわよ」と言われてはお引き受けせざるを得ない。
 嫌がるKを無理やり駅に放り込み三次会へは十人程。早寝のあたしには珍しい事だ。時間があっと言う間に流れ去ったと言う感覚。異次元に遊ぶ、に近いかな。
 翌日も翌々日も尾を引いていたから、相当のインパクトをあたしの魂は受けていた訳だ。本人は気付かないと言うニブさですなあ。

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