2018年8月11日土曜日

休題 その二百二十二



 配りものったって、あたしんとこの中町は偉く恵まれている。中町は台地上なので坂が無い。少しは有るけど無いに等しい。
 南、西に行けば境川へ下る。小さな川なんだけど、町田と相模原の県境となる。この坂は未だ良い。自転車で登れる程度だ。尤も結構頑張る必要は有るんだけどね。
 東へ高ヶ坂(こがさか)に下る坂と、東北へ南大谷へ下る坂はひどい。自転車で登るのは不可能だ。殆どの家は階段を登らないとポストに行けない。坂に家が並ぶので、何時でも上り下りしなくちゃならない。此処の地区班の人はさぞ苦労だろう。
 南西と北のみが平らに続いている。尾根筋と言う訳ですなあ。そこに町田街道が通っているのだ。混むのでどう仕様も無いのだけど。
 あともっと田舎に行くと農家が多くなって家と家が遠くなる。どんどん配るなんて絶対に無理だ。坂も有るし。中町と比べれば効率は五分の一に落ちる事だろう。下手すっともっとかも知れない。
 中町である事は感謝なのだ。で、せっせと配りものをこなしていたら、地区班長になってくれと言われた。え、飛んでも無い、絶対嫌だ!と思ったものの、今の班長は八十二歳で足も痛めている。外に若い人間もいないらしい。あたしゃ七十だが、それでも若手なんだって、幾らシルバーでも皆歳が行き過ぎてるんじゃねえのかい(涙)。
 その班長が副班長になって補佐してくれると言う。普通はあたしが副班長から始めるもんでしょうが。でもどうしても班長を頼みたいとの事なのだ。無下に断る事もできなくなって引き受けちまった気弱なあたし。
 簡単ですからって、例に依って嘘。慣れる迄だろうけど無闇と面倒が多いし分からん事ばかり。電話が色々来るので、電話口にはシルバー用のメモ紙を置いてある。さてどうなりますやら。

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