2018年5月8日火曜日

山の報告です その六十四



 文字通りの快晴だ、万歳! だけどスカッとした景色ではなく多少ボヤけている。秋や冬ではないので致し方ないところだ。文句を言ったらバチが当たるってもんだ。
 凍った雪を踏みつつゆっくりと登る。単独の女性が降りて来る。「避難小屋ですか」と聞くとそうだと言う。昨日登頂して一番で下るのだろう。
 森林限界を超えると傾斜が増して来た。Yが大分遅れて来たので振り返ると、相当な斜面であった。見なければ良かった。蹴り込んでも全く効かない。昨日の足跡に足を置くのみ。アイゼンが必要だったなあと思っても後の祭りとはこの事。冷や冷やし乍ら登る。
 一寸とトラバースして藪に入り、直ぐに夏道に出た。又雪になって登り切ると偽巻機山だ。もうピークは目の前だ。避難小屋の横に二張りのテントがあった。
 少し下って登り返すと其処が本峰だった。牛ヶ岳へ向かう五人が小さく見える。写真はその牛ヶ岳。拡大すれば五人も確認できます。
 割ヶ岳へも一人登っている。一息ついて牛ヶ岳へと向かう。直ぐ其処と見えるのだが、意外と時間を喰う。
 割ヶ岳へ登ってた単独行者に追い付かれた。我々は遅いですなあ。四十才位の男性で、彼のザックが置いてある所で「丹後山へ行きますか」と聞くと、越後駒迄行くと言う。長丁場だ。如何にも強そうな青年(?)なので、何てこたあないのだろう。我々とはランク違いさ。彼はザックの整理を始め、我々は進む。
 小さく見えた五人のパーティが雪を盛り上げてシロップを掛けて食べていた。薦められてご相伴に預かる。「門田のピッケルですよ」と言われて見ると、伝説の門田のピッケルだ。こんな所でお目に掛かるとは。いや、こんな所だからお目に掛かれるのかも。
 このパーティが二張りのテントの主だった。小さなテントには、一人いた女性が入ったのだろう。五人と別れると直ぐ牛ヶ岳である。

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