2018年5月24日木曜日

山の報告です その六十八



 下りは楽だ。あっという間に六合目に着いた。気を付けて見たが幕営可能な場所は何処にもなかった。我々が張った場所が唯一可能な場所だったのだ。極めてラッキーであった。
 六合目から雪の広い斜面をマーカーを頼りに下り行くと、やがて雪が消えた。詰まり其処が、やっと雪が有ったと喜んだ場所だ。
 あとは夏道を下るのみ。早い単独行者がやって来た。雪はどうかと問うので、此の先からは雪だと答える。皆さん雪が無いので戸惑っている様だ。
 新緑の中の路になる。一パーティが登って来た。皆さん若い。避難小屋かと聞かれテントだと答えると張れる場所が有ったのかと不思議がる。有ったんですよ♪
 更に下り続けるとYが大分参り始めて、ぐんと歩みが遅くなって来た。勿論大汗をかいている。矢張り山中二泊は正解だった訳です。だらしない奴等と思われようと、歳相応の登り方を(そして下り方を)したのだ。現に駐車場に着いた時にはもうYはメロメロ寸前、やっと歩を進める有様だったのだ。
 清水部落に入って「山菜蕎麦」の幟を横目にバス停に着くと、何と十五分後にバスが有る。慌てて装備を外しているとバスが来て、三人が降りる。一人は単独、三十代のカップルは朝日へ向かうと言う。北側だけ雪の有る稜線の様子を説明する。
 バスを塩沢で降りるとノータイムでJRが来た。うーん、スムーズですなあ。越後湯沢で驚いた、去年は殆ど廃止された「谷川」が復活していた。おまけに駅蕎麦迄開いている。去年は十一時からだったので食べ損なったのだ。大慌てで山菜蕎麦を食べ、谷川に飛び乗って十四時には家に帰れたのでした。
 後からYと悔やんだ。何であんなに慌てたんだ? 一列車でも二列車でも遅らせて、ゆっくり温泉に入って来るべきだった。コーヒーの一つも味わえば良かった、と。(終)

0 件のコメント: